内容説明
上海に生まれ、エクソフォニー(母語の外)を生きることを選び、それをみずからの思索の条件とした比較文学者が8年間にわたって新聞・雑誌に書き継いだ80篇の書評から浮かび上がる近代日本の宿命とアジアの現在。
目次
待ち望んでいた事典がついに出た
興味深い使節たちのラブストーリー
多民族共生を多角的に解き明かす
風習から思考様式の変容を読む
常識をくつがえす映画史の入門書
言語の境界を越えた語りを追いかける
漂流する魂に捧げるレクイエム
幽霊はいかに人とつきあってきたか
生きる緻密な構成と見事な細部描写
風刺画から東洋のイメージを読む〔ほか〕
著者等紹介
張競[チョウキョウ]
1953年、上海生まれ。上海の華東師範大学を卒業、同大学助手を経て日本留学。東京大学大学院総合文化研究科比較文化博士課程修了。東北芸術工科大学助教授、国学院大学助教授を経て、現在、明治大学教授(比較文化論)。主な著作として『恋の中国文明史』(1993年、筑摩書房)第45回読売文学賞評論・伝記賞受賞、『近代中国と「恋愛」の発見』(1995年、岩波書店)1995年度サントリー学芸賞受賞(芸術文学部門)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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