内容説明
白楽天は貧しい地方官の子に生まれながら、その才能をのばし、官吏としても高位にのぼり、75年の生涯を終えるまでに、厖大な数の作品をのこした。政治や社会に対する詩、個人生活の自由をうたう詩、そして楊貴妃と玄宋皇帝とのロマンスをうたった叙事詩と、その詩は多彩であり、しかも庶民に親しまれる平明さをもっている。それはいかなる時代と社会を背景として書かれたのか?詩人はいかなる人間であり、いかなる知的生活を過ごしたのか?著者アーサー・ウェーリーは、“源氏物語”の流麗な英訳で知られるイギリスの東洋学者。これは、彼の中国学と西欧的知性と文学的資質との調和から生まれ、この詩人に捧げられた最も詳細な伝記である。
著者等紹介
ウェーリー,アーサー[ウェーリー,アーサー][Waley,Arthur David]
1889‐1966。イギリスの東洋学者。ケンブリッジ大学古典学科を卒業。大英博物館の東洋版画・絵画部の副部長となり、中国絵画史、思想史、日本文学等を研究。「源氏物語」の訳者として有名
花房英樹[ハナブサヒデキ]
1914年生。49年京都府立大学助教授、のち教授。その間、学部長・学生部長を経て停年。やがて京都産業大学教授・図書館長。85年退職。京都府立大学名誉教授、文学博士。専攻中国文学。1998年歿
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