心的外傷と回復 (増補版)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 417,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622041139
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C3047

出版社内容情報

トラウマ問題の <バイブル> と呼ばれる本書に、「外傷の弁証法は続いている」の章を新たに付す。

内容説明

「トラウマ問題はすべての私たちの問題である」その諸相と治療への道を具体的に描いた本書は“バイブル”とまで呼ばれている。ここに「外傷の弁証法は続いている」の章を付し、新たにおくる。

目次

第1部 心的外傷障害(歴史は心的外傷をくり返し忘れてきた;恐怖;離断;監禁状態;児童虐待;新しい診断名を提案する)
第2部 回復の諸段階(治癒的関係とは;安全;想起と服喪追悼;再結合;共世界)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こばまり

62
心的外傷の構造とその回復過程について丁寧に論じられている大書。PTSDとはその殆どが人が人を圧倒的に破壊することで発症するが、回復においても人の中で、人の力を借りる必要がある。そして何よりも自身の力を要する。ティム・オブライエンというベトナム帰還兵の事例として『本当の戦争の話をしよう』からの一節も紹介されている。2019/08/14

みゃーこ

25
フェミニズム関連の著作には頻繁に参考文献として登場するので読んでみた。読破にずいぶん時間を要した。専門書なのに素人でも判り易く書いてあった。トラウマの概念を知るためには必読の書。2012/11/14

ケイトKATE

16
虐待、レイプ、戦争体験で負った暴力による心的外傷(トラウマ)の構造について、ジュディス・ハーマン詳しくかつ分かりやすく説明している。心的外傷を負った被害者は、心が傷ついているのではなく、加害者によって心を破壊され支配されている。心的外傷を回復するには、被害者と治療者に信頼関係を築き上げること、被害者自身が人との繋がりを持ち自分自身を語れる環境を作ることである。本書は30年近く前に書かれたものだが、現在でも重要な本であることは間違いない。2020/01/27

またの名

14
レイプ・虐待・捕囚のトラウマ話で鬱。事後性やら原テクストの不在やらと言い立てる流行思想のレトリックは、加害者が何も起きなかったかのように周囲と示し合わせて被害者の証言の信頼性を切り崩していくやり口と、どう違うと言えるのか。「父が私を虐待したと言ってるのは当人の私なんです」という訴えが、フェミニストの政治戦略に担がれた患者の妄言として扱われる事態。極限状況で解離を発症しながらむしろ加害者を理想化してしまう哀しい防衛機制をケアできるのは、体験を冷静に受け止める治療者と笑い飛ばす仲間である、他者でしかないのに。2013/08/13

anchic

11
PTSDについての総合的な解説書だと思います。震災後の今、読む価値はあると思います。2011/06/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/52006
  • ご注意事項

最近チェックした商品