目次
第1章 建築についての思考
第2章 言語と建築
第3章 間テクスト性とメタファー
第4章 デリダと建築
第5章 異他なる空間
第6章 デリダとラディカルな実践
さらにデリダを探求したい読者のために
著者等紹介
松井健太[マツイケンタ]
1986年群馬県生まれ。2009年東京大学工学部建築学科卒業。2011年東京大学文学部思想文化学科哲学専修課程卒業。2019年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了、工学博士。現在、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻学術支援職員、京都造形芸術大学・武蔵野美術大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kthyk
15
現象学哲学者デリダは言語ゲーム化し実践に着地しないを構造主義を批判し脱構築を模索。ポピュリズム化したポスト・モダニズム建築のデ・コンを試みる建築家アイゼンマンはチェミのラビィレット公園計画に関心を示したデリダと共同プロジェクト「コーラ・ル・ワークス」を10年に渡って実施する。この書はその解説が中心だが、この手の翻訳いつも雑だが、今回は分かり易く丁寧、内容は十分に楽しめた。プロジェクトは実際の建築には至らず、出版のみだったが、「建築は形而上学の最後の砦」に変えることが企図される、と著者はデリダの罠に触れた。2023/03/09
引用
4
一日かかったが意外となんとか読めた、結局デリダの脱構築が建築において実践されたということは直接の協働ではあまり成功していないのではないかと思う、むしろロッシなどフォルマリズムの建築家や磯崎のマニエラなどがよりアクチュアルな実践としての脱構築に近いと言わざるを得ないのではなかろうか、どちらかというと構成論などの建築理論によりデリダに似た思考を感じる2020/05/10