出版社内容情報
霊長類を調べるということは「人間とは何か」という命題に迫ることでもある。様々な分野からのアプローチによる正確かつ最新の知見。
内容説明
「人間とは何か」を考える。そのとき、霊長類学の成果に触れることを勧めたい。あまり一般に意識されないが、先進諸国のなかで野生のサルがすむ国は日本だけだ。アメリカザルとかフランスザルというのは存在しない。そうした文化や自然の背景があって、日本人はサルについてよく知っている。深い興味を寄せてきた。それが追い風となって、霊長類学は、日本が世界の一線に立って発信し続けてきた稀有な学問である。
目次
コンピューターの目で読み解くサルの進化
サルの歩行からヒトの直立二足歩行の起源と進化を探る
ボノボ―メスたちの平和力
霊長類とほかの生物の関係―種子散布に着目して
霊長類のコミュニケーションとその進化
霊長類の心の進化―比較認知発達の視点から
社会行動の神経機序の生物学的理解へ―コモンマーモセットと社会行動の脳科学
霊長類脳の構造発達と機能分化
糖鎖からみた霊長類の多様性と進化
分子マーカーを使った霊長類の研究
ポストゲノム霊長類学
飼育下の非ヒト霊長類の健康管理
実験用霊長類の健康管理―感染症とその安全対策
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- 和書
- 法の精神 〈上巻〉