目次
透視図法の東西:導入にかえて
欧米での北斎評価
エドゥアール・マネの日本
陶藝のジャポニスム
琳派とエミール・ガレ、クロード・モネ
異界接触論:ファン・ゴッホとポール・ゴーガン
天心・岡倉覚三とベンガルの美術運動
東洋美学と西洋:翻訳の問題
海外からの伊勢神宮への眼差し
矢代幸雄における美術の東西:造形の現場と学術
余材と封印:石井鶴三と近代彫刻造形
野口米次郎からイサム・ノグチへ
八木一夫 彫刻と陶藝のあいだ
エル・アナツイと世界の織物
華厳パラダイムと現代美術:まとめにかえて
著者等紹介
稲賀繁美[イナガシゲミ]
1957年東京に生まれ、広島に育つ。1979年東京大学教養学部教養学科フランス分科卒業。1988年フランス政府給費留学生を経て、パリ第7大学博士課程修了(新制度博士号)、同年、東京大学大学院人文科学研究科・比較文学比較文化専攻博士課程・単位取得退学。東京大学教養学部助手(1988‐91)、三重大学人文学部助教授(1991‐97)、国際日本文化研究センター助教授(1997‐2004)を経て、大学共同利用機関法人・人間文化研究機構・国際日本文化研究センター副所長・教授(兼任)、総合研究大学院大学教授(併任)・元研究科長。2016年度より本教材執筆・放送担当講師として放送大学客員教授を兼務する。専攻は比較文学・比較文化、文化交渉史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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るうるう
6
家族と視聴。毎回講義時間よりも画面を止めて家族と話している時間の方が長いくらい、刺激を受けた。講義は浮世絵と北斎、遠近法の日本的導入から始まり、当時の日本美術が海外、特に欧米の人々からどのように受け止められたかが欧米の書籍や印刷物を通して説明される。毎回ゲストとの対談があり、資料も英文、仏文の原文が紹介されるなど新しい。八木一夫の回も。2020/03/14
多喜夢
5
近代日本美術の通史を学ぼうと思ったら、かなりマニアックな論文。日本美術と海外の美術家との関連を明らかにしている。浮世絵が西洋から取り入れた遠近法が、再び西洋のマネの作品に再利用されているというジャポニスムの論点など面白かった。2023/06/07
らっそ
5
わからない分野のことを専門家に聴くのは楽しい。自分の領域が広がった感じがする2021/10/03