百年文庫 〈1~50〉

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  • サイズ B6判/ページ数 50冊/高さ 19cm
  • 商品コード 9784591911938
  • NDC分類 908.3
  • Cコード C0393

出版社内容情報

三人の作家の名篇が響きあう、漢字「一文字」のアンソロジー

生への激しい「憧」に生きた作家達がいる。
ちいさな「畳」の部屋に生まれた夢がある。
文章のなかに美しい音楽が「響く」ことも。
「庭」という小宇宙をめぐつ心の旅もある。


 [ 漢字一文字で一冊に編む ]

日本の文豪も、海外の翻訳文学も、垣根を設けず新鮮な目で読んでみると思いがけない新しい魅力がみえてきます。
読む喜び、出会う喜びがひろがる名短編の森へ、ようこそ。




【本品の特徴】

*日本および世界の名作短編集。一冊に三人の作家の作品を収録し、合計で150
人の文豪の短編が集結。

*作品テイストごとに「憧」・「絆」・「恋」等のテーマで編集したアンソロジー。

*大きな活字(15級)で、読みやすいレイアウト。

*巻末に作品の背景がわかる「人と作品」を収録。

*木版画:安井寿磨子、装幀・題字:緒方修一による美しい造本。




【収録作品】

1 「憧」 太宰治『女生徒』 ラディゲ『ドニイズ』 久坂葉子『幾度目かの最期』
2 「絆」 海音寺潮五郎『善助と万助』 コナン・ドイル『五十年後』 山本周五郎『山椿』
3 「畳」 林芙美子『馬乃文章』 獅子文六『ある結婚式』 山川方夫『軍国歌謡集』
4 「秋」 志賀直哉『流行感冒』 正岡容『置土産』 里見弴『秋日和』
5 「音」 幸田文『台所のおと』 川口松太郎『深川の鈴』 高浜虚子『斑鳩物語』
6 「心」 ドストエフスキー『正直な泥棒』 芥川龍之介『秋』 プレヴォー『田舎』
7 「闇」 コンラッド『進歩の前哨基地』 大岡昇平『暗号手』 フロベール『聖ジュリアン伝』
8 「罪」 ツヴァイク『第三の鳩の物語』 魯迅『小さな出来事』 トルストイ『神父セルギイ』
9 「夜」 カポーティ『夜の樹』 吉行淳之介『曲った背中』 アンダスン『悲しいホルン吹きたち』
10 「季」 円地文子『白梅の女』 島村利正『仙酔島』 井上靖『玉碗記』
11 「穴」 カフカ『断食芸人』 長谷川四郎『鶴』 ゴーリキイ『二十六人とひとり』
12 「釣」 井伏鱒二『白毛』 幸田露伴『幻談』 上林暁『二閑人交游図』
13 「響」 ヴァーグナー『ベートーヴェンまいり』 ホフマン『クレスペル顧問官』 ダウスン『エゴイストの回想』
14 「本」 島木健作『煙』 ユザンヌ『シジスモンの遺産』 佐藤春夫『帰去来』
15 「庭」 梅崎春生『庭の眺め』 スタインベック『白いウズラ』 岡本かの子『金魚撩乱』
16 「妖」 坂口安吾『夜長姫と耳男』 檀一雄『光る道』 谷崎潤一郎『秘密』
17 「異」 江戸川乱歩『人でなしの恋』 ビアス『人間と蛇』 ポー『ウィリアム・ウィルスン』
18 「森」 モンゴメリー『ロイド老嬢』 ジョルジュ・サンド『花のささやき』 タゴール『カブリワラ』
19 「里」 小山清『朴歯の下駄』 藤原審爾『罪な女』 広津柳浪『今戸心中』
20 「掟」 戸川幸夫『爪王』 ジャック・ロンドン『焚火』 バルザック『海辺の悲劇』
21 「命」 シュトルム『レナ・ヴィース』 オー・ヘンリ『最後の一葉』 ヴァッサーマン『お守り』
22 「涯」 ギャスケル『異父兄弟』 パヴェーゼ『流刑地』 中山義秀『碑』
23 「鍵」 H・G・ウェルズ『塀についたドア』 シュニッツラー『わかれ』 ホーフマンスタール『第六七二夜の物語』
24 「川」 織田作之助『螢』 日影丈吉『吉備津の釜』 室生犀星『津の国人』
25 「雪」 加能作次郎『母』 耕治人『東北の女』 由起しげ子『女中ッ子』
26 「窓」 遠藤周作『シラノ・ド・ベルジュラック』 ピランデルロ『よその家のあかり』『訪問』 神西 清『恢復期』
27 「店」 石坂洋次郎『婦人靴』 椎名麟三『黄昏の回想』 和田芳惠『雪女』
28 「岸」 中勘助『島守』 寺田寅彦『団栗』『まじょりか皿』『浅草紙』 永井荷風『雨瀟瀟』
29 「湖」 フィッツジェラルド『冬の夢』 木々高太郎『新月』 小沼丹『白孔雀のいるホテル』
30 「影」 ロレンス『菊の香り』 内田百聞『とおぼえ』 永井龍男『冬の日』
31 「灯」 夏目漱石『琴のそら音』 ラフカディオ・ハーン『きみ子』 正岡子規『飯待つ間』『熊手と提灯』
32 「黒」 ホーソーン『牧師の黒のベール』 夢野久作『けむりを吐かぬ煙突』 サド『ファクスランジュ』
33 「月」 ルナアル『フィリップ一家の家風』 リルケ『老人』 プラトーノフ『帰還』
34 「恋」 伊藤左千夫『隣の嫁』 江見水蔭『炭焼の煙』 吉川英治『春の雁』
35 「灰」 中島敦『かめれおん日記』 石川淳『明月珠』 島尾敏雄『アスファルトと蜘蛛の子ら』
36 「賭」 スティーヴンスン『マークハイム』 エインズワース『メアリ・スチュークリ』 マーク・トウェイン『百万ポンド紙幣』
37 「駅」 ヨーゼフ・ロート『駅長ファルメライアー』 戸板康二『グリーン車の子供』 プーシキン『駅長』
38 「日」 尾崎一雄『華燭の日』『痩せた雄゙磨x 高見順『草のいのちを』 ラム『年金生活者』『古陶器』
39 「幻」 川端康成『白い満月』 ヴァージニア・ウルフ『壁の染み』 尾崎翠『途上にて』
40 「瞳」 ラニアン『ブロードウェイの天使』 チェーホフ『子供たち』 モーパッサン『悲恋』
41 「女」 芝木好子『洲崎パラダイス』 西條八十『黒縮緬の女』 平林たい子『行く雲』
42 「夢」 ポルガー『すみれの君』 三島由紀夫『雨の中の噴水』 ヘミングウェイ『フランシス・マカンバーの短い幸福な生涯』
43 「家」 フィリップ『帰宅』 坪田譲治『甚七南画風景』 シュティフター『みかげ石』
44 「汝」 吉屋信子『もう一人の私』 山本有三『チョコレート』 石川達三『自由詩人』
45 「地」 ヴェルガ『羊飼イエーリ』 キロガ『流されて』 武田泰淳『動物』
46 「宵」 樋口一葉『十三夜』 国木田独歩『置土産』 森鴎外『うたかたの記』
47 「群」 オーウェル『象を射つ』 武田麟太郎『日本三文オペラ』 モーム『マッキントッシュ』
48 「波」 菊池寛『俊寛』 八木義徳『劉廣福』 シェンキェヴィチ『燈台守』
49 「膳」 矢田津世子『茶粥の記』 藤沢桓夫『茶人』 上司小剣『鱧の皮』
50 「都」 ギッシング『くすり指』 H・S・ホワイトヘッド『お茶の葉』 ウォートン『ローマ熱』