百年文庫  36

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  • サイズ B6判/ページ数 155p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784591119181
  • NDC分類 908.3
  • Cコード C0393

内容説明

クリスマスの骨董品店で殺人事件がおきた―。罪を犯した男の妄想と恐怖を描いたスティーヴンスンの『マークハイム』。婚礼の前日、黒い瞳の女に心奪われた「わたし」は運命の奈落に突き落とされる(エインズワース『メアリ・スチュークリ』)。特殊目的のためにつくられた百万ポンド紙幣、この巨額紙幣を市中で使うことはできるのか?老紳士の酔狂な賭けに巻き込まれた青年の冒険(マーク・トウェイン『百万ポンド紙幣』)。物語の楽しさに胸がおどる三篇。

著者等紹介

スティーヴンスン[スティーヴンスン][Stevenson,R.L.]
1850‐1894。英国スコットランドの作家。1877年に初の短篇『一夜の宿』を発表、83年の冒険小説『宝島』で一躍人気作家に。89年からサモア諸島に住み、その地で没した。他の作品に『ジキル博士とハイド氏』など

エインズワース[エインズワース][Ainsworth,William]
1805‐1882。イギリスの作家。1834年の『ルークウッド』で人気作家となり、おもに歴史に題材をとった小説を執筆し、『ジャック・シェパード』『ロンドン塔』などで知られる。40年代以降は「エインズワース・マガジン」などの雑誌編集長としても活躍した

トウェイン,マーク[トウェイン,マーク][Twain,Mark]
1835‐1910。19世紀アメリカ文学を代表する作家。印刷工、水先案内人を経てジャーナリストになり、ユーモラスな文章で人気を呼んだ。『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』などで知られ、「アメリカ文学の父」とも評される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風眠

60
『賭』というより、『虚』というタイトルが合っているように思う。人生を賭す、みたいな事とは違うかな。(『マークハイム』/スティーヴンスン)は、殺人を犯した男の妄想劇場(中ニ病)。「え?あなた、人を殺してるんですよね?」と、思わず突っ込みたくなってしまう数々の言い訳がもう、壮大すぎて笑えてきちゃう。(『メアリ・スチュークリ』/エインズワース)は、婚礼前日に現れた謎の女によって、運命の悪戯が起きてしまう。(『百万ポンド紙幣』/マーク・トウェイン)は、ある男に百万ポンド紙幣を与えたら、どうなるか?という痛快物語。2019/01/07

モモ

45
スティーヴンスン『マークハイム』骨董屋の主人を殺してしまったマークハイム。店の階上に人がいることに気付き逡巡する。階上にいたのは悪魔の化身。悪魔の化身との会話が続き、出したマークハイムの身の振り方は…。エインズワース『メアリ・スチュークリ』結婚を翌日に控え幸せいっぱいのわたしに起きた、まさかの出来事。ふとした浮気心から、あれよあれよと転落していく。マーク・トウェイン『百万ポンド紙幣』こちらは、まさに賭。百万ポンド紙幣を借り受けた私に起こる数奇な出来事。幸せか不幸か賭けるとすれば、勝つのは誠意ということか。2022/07/31

神太郎

23
マーク・トウェインの百万ポンド紙幣が抜群に面白かった。スティーヴンスンのマークハイムは人の心の闇を描き、エインズワースのメアリ・スチュークリは女の人に翻弄されるどちらも自分の人生をかけた物語だったような気がするが、マーク・トウェインの話を読むとちょっと霞んでしまうかなー。2016/11/26

マッキー

20
血みどろの殺人事件からだんだんと妄想の世界に入ってゆく「マークハイム」も良かったがやっぱり「百万ポンド紙幣」。先が読めないあらすじがすごい。この主人公みたいな気分に浸ってみたい。2016/07/25

19
金ではなく人生を賭けた人を描く三篇。スティーブンスン「マークハイム」は「ジキルとハイド」の作者ならではな仕上り。マーク・トゥエイン「百万ポンド紙幣」は金持ちの気まぐれで1億三千万を手に入れた若者の物語。オチも秀逸。面白かったです。2020/03/07

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