内容説明
主人公光源氏の生い立ちと青春の奔放な恋愛模様、そして、亡母に生写しの藤壷の宮への宿命的な思慕と過失、藤壷の面影を宿す美少女若紫の発見など長編『源氏物語』の主題の発端を提示する第一冊。
目次
1 桐壷
2 帚木
3 空蝉
4 夕顔
5 若紫
著者等紹介
中野幸一[ナカノコウイチ]
早稲田大学名誉教授。文学博士。専攻は平安文学。2011年瑞宝中綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gorgeanalogue
8
必要な部分を断片的に読んでいたが、ついに通読に挑戦。原文にその本で対照できるのはありがたい。巻末の書誌学的な考察も面白い。はてさて通読できるか…。2021/10/22
水月
3
言わずと知れた古典の名作 桐壺から若紫の五帖分だけだけど、登場人物が多く内容も濃くてとってもボリューミー 対訳になっており、補足や解説も多く読みやすかった2018/05/16
ばやし
1
一度は聞いたことのある源氏物語の正訳本です。初めて源氏物語を読みましたが、独特の読みにくさ(元来、古典であるから当たり前ですが)を少し感じましたが、読み進めていくうちに気にならなくなります。本文対照となっていて、訳された本文の下に古文の状態でそのまま載っているので雰囲気があります。また原本の意味をできるだけ忠実に再現しているので、風流な文章もしっかりと堪能できます。2015/11/22