同じ釜の飯―ナショナル炊飯器は人口680万の香港でなぜ800万台売れたか

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 278p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582824445
  • NDC分類 545.88
  • Cコード C0063

出版社内容情報

松下幸之助に信頼され、口約束で海外代理店を任されて半世紀。返品ゼロを貫き、人口680万人の香港で炊飯器800万台を捌いた一華商の発想とは。中国ビジネスはパートナーで決まる!

内容説明

松下幸之助が絶対的に信頼し、口約束で海外代理店を任されて半世紀、中国商人・蒙民偉の突飛な発想と行動力とは?それを受け止め生かす日本企業の知恵とは?華商と日本企業のパートナーシップ成功譚であり、巨大市場・中国ビジネス成功への必読書。

目次

第1章 「『日本で売れてるモノを輸出でやろう』これでは無理や」―ちっぽけな香港で、炊飯器八百万台を売る
第2章 「心休まる日なんて、ないんですよ」―不安から湧き出る華商の力
第3章 「ワシはあんたを信用する、あんたワシを信用するか」―松下幸之助と交わした握手
第4章 「水は高いところから、低いところへ流れるんや」―海のアジアに広がるラジオのネットワーク
第5章 「これでもう、ウチは貧乏じゃないんだ」―リビングに鎮座した冷蔵庫
第6章 「お支払いは香港、お渡しは中国」―テレビのクーポン一枚で、身軽な中国里帰り
第7章 「今、市場が求めてるのは…」―日本の都合より、市場のニーズを大優先
第8章 「中国人を信用してやらないとね、大きな間違いですよ」―中国人と組んで、現地のリズムに乗る

著者等紹介

中野嘉子[ナカノヨシコ]
香港大学日本研究学科助教授。1964年、神奈川県生まれ。米国ジョージタウン大学Ph.D.。専門は異文化間のコミュニケーション、大衆文化のグローバル化。ワシントンD.C.で10年暮らす間に、TVドキュメンタリーのリサーチャーを経験。60年安保やキューバ危機の当事者から話を聞くうちに、生きた歴史を聞くおもしろさに目覚める。1997年より香港在住。1999年度安倍フェロー、2003年度アジアリーダーシップフェロー

王向華[オウコウカ]
香港大学日本研究学科副教授。1963年、香港生まれ。英国オックスフォード大学博士。専門は社会人類学。九龍の公共団地で育ち、朝早くから廊下で勉強。大学院時代には、日本の会社を人類学の視点で描くため、2年間香港の日系スーパーで店員になり、フィールドワークをしていた。2001年、国立民族学博物館客員助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もりけい

3
香港の炊飯器は炊けている事を分かりたいので蓋を透明にするとか、対応電圧の幅を広げるとか、いまでこそ現地の人と共に開発することは当然のようになったものの、45年も前にやってのけた事例があったことに驚いた。2015/04/25

takao

2
ふむ2024/01/06

彩也

2
基本的には一家に一台で十分な炊飯器が人口より多く売れたのは、自由貿易港・香港を経由して世界各地へ広がったため。炊飯器だけでなく、戦前の日本製=粗悪品という印象(戦争から間もないので反日感情つき)から脱し、ナショナルがブランドを形成していく軌跡が綴られる。主役は、ナショナルの香港代理店社長・蒙民偉。なんとも豪快な逸話の連続だが、彼を信頼しそれに対応して行ったナショナルの社員も十分に凄い。ところで、香港で売れた炊飯器は日本と同じ製品ではない(「『日本で売れてるモノを輸出でやろう』これでは無理や」)。2012/03/18

サトコトリ

1
ナショナルの歴史と香港でナショナル製品がいかに売られてきたか。SONYの創業者、盛田昭夫さんの『MADE IN JAPAN』を思い出した。ナショナルといっても、松下幸之助はほとんど出てこない。蒙民偉がいかに、香港市場を開拓し、ナショナルを海外市場に目を向けさせ、元々日本向けにはあったであろうお客様目線の商品をその国にあった物を蒙が作らせ、ナショナルが作っていったか。昭和の時代を感じさせながら、ビジネスとはかくあるべき、と感じた一冊。2013/10/25

0
いやはや2016/07/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/267012
  • ご注意事項