和解のために―教科書・慰安婦・靖国・独島

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582702651
  • NDC分類 319.102
  • Cコード C0031

出版社内容情報

日本と韓国の間に横たわる4つの歴史問題に、ナショナリズムを超えたまったく新しいアプローチで取り組む大胆な提言。

内容説明

日韓の不信が生む悪循環を脱し、自省と寛容による和解をさぐる。韓国からの呼びかけ。

目次

第1章 教科書―「誇り」から「責任」へ(日本の「反省」と新しい歴史教科書をつくる会;反省する戦後日本 ほか)
第2章 「慰安婦」―「責任」は誰にあるか(「慰安婦はなかった」のか;日本政府の対応と「女性のためのアジア平和国民基金」 ほか)
第3章 靖国―「謝罪」する参拝(小泉首相の「反戦」の意志;靖国と戦後日本 ほか)
第4章 独島―ふたたび境界民の思考を(ふたつの独島ものがたり(一)―近代以前
所有の政治学―名称・逸脱・植民地 ほか)
第5章 和解のために(近代がもたらした四つの問題;本質主義を超えて ほか)

著者等紹介

朴裕河[パクユハ]
1957年ソウル生まれ、ソウル育ち。高校卒業後渡日、慶応義塾大学文学部を卒業後、早稲田大学大学院で日本文学を専攻し、「日本近代文学とナショナル・アイデンティティ」で博士学位取得。帰国後、世宗大学日本文学科教授を務め、「20世紀日本文学の発見」シリーズを企画・編集し、夏目漱石、大江健三郎、柄谷行人らの著書を翻訳するなど、近現代の日本文学と思想を紹介しながら、民族・帝国・ジェンダーについての関心をもとに、日本近代文学に対する批判的な再解釈を試みてきた。また、民族主義を超えた連帯を模索する韓日知識人の集まり「韓日連帯21」を組織し、多様なメディアに寄稿と発言をつづけながら、韓日間の真の和解のための幅広い活動を繰り広げている

佐藤久[サトウヒサシ]
1951年福岡県生まれ。翻訳家。法政大学ボアソナード記念現代法研究所委嘱研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kenitirokikuti

7
韓国では2005年に、日本では06年に刊行。戦後50年までは第二次世界大戦、大東亜戦争、アジア・太平洋戦争、は過ぎ去った歴史になっていなかったのだなぁ、と2019年末に思う。朴裕河氏も、この後は「戦争」から「帝国」にシフトしている。この頃は、自分も「大韓民国ナショナリズム」は見えていなかったなぁ。2019/10/21

ケン五

7
韓国から見た日本が知りたくて購入した本。朴さんのスタンスは、韓国よりでなく、日本よりでもなく、かといって間を取り持つわけではなく、和解という視点から日韓の代表的な4つの問題を取り上げている。日本よりも、もっとナショナリズムが進んでいるような印象の韓国で、これだけの自国批判は、見事というしかない。敬服いたしました。2010/06/27

Yukicks

3
日韓の問題を韓国人である朴裕河さんがフェアに問題をとらえていると思った。 従軍慰安婦問題では帝国主義時代の構造的な問題があったことは確かだが、政府が直接強制したというのはない。民間業者やお客に朝鮮の人もいることも書かれていて。多様な意見がナショナリズムによってかき消されているのがわかる。他にも日韓の歴史認識問題、靖国参拝問題、独島〈日本名・竹島)領土問題など勉強になった。2012/05/25

イカ

1
韓国でこの本が出版されたのは2005年だったと思う。ソウルの本屋に平積みになっていたのを購入した。あまりにおもしろかったので帰国するまでの道中で読み終えてしまった。その後、増補版が出たり翻訳が出たりするたびに読み直した。韓国の文教部(文科省)は2006年に本書を「教養図書」に指定し若年層にも広く読まれた。しかし、その後書かれた『帝国の慰安婦』をめぐって著者は司法に訴えられている。和解のために書かれた本が、様々な分裂を引き起こしているのは皮肉である。日韓関係の悪化以上に、韓国内の分裂の方が激しい。2013/07/05

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