STANDARD BOOKS<br> 中西悟堂 フクロウと雷

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STANDARD BOOKS
中西悟堂 フクロウと雷

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784582531602
  • NDC分類 488.04
  • Cコード C0095

出版社内容情報

日本野鳥の会を創立した著者による、鳥への愛に満ちた随筆集。自然と対峙しつづけたそのまなざしは、一級の文明批評ともなっている。

中西 悟堂[ナカニシ ゴドウ]
著・文・その他

内容説明

自然に対して見る目を持つことは気高い事業である―。“日本野鳥の会”創立者、慈愛あふれる鳥と自然の文学。

目次

フクロウと雷
三光鳥
雲雀の歌
カイツブリの観察―鳥への入信の動機となったカイツブリとコチドリ
富士探鳥行
ブラインド
星鴉の巣を探って
回想の杜鵑
葭五位の放飼
自然没入者の断想

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

わっぱっぱ

40
まるでラブレター、いやラブストーリー。読む者に優しさを、ひたむきな気持ちを思い出させずにはおかない。著者の鳥への真摯な愛の行為――関心、忍耐、集中、情動――からは学ぶところ絶大だ。彼はそこからさらに自然や宇宙、自己の精神へと思索を巡らせる。果たして愛は知から生まれるのか、それとも愛の中に知は育つのか。。。並外れた観察力と綿密な記述から伝わる鳥たちの活き活きとした様相にもこころ踊る!何といっても鳴き声の多彩さだ。私も何とか聞き分けに上達したいと奮闘中である。味わい深い一冊。2018/01/24

kurupira

13
鳥をテーマにしたエッセイのまとめ、時系列もバラバラで長い期間にわたっているが、当時の自然の豊かさ、豊富な鳥の種類と近さが垣間見れるものの、同時に都市開発でどんどん狭まっていく環境も感じられる。カイツブリの話で近所の三宝寺池に繁殖とあり、40年前もいたんだと思うと嬉しくなる。三光鳥も近所のエリアではよく見られ巣を作ったとあるが、今ではかなりレアキャラ、、稀に見れるらしいがまだ見れてない、、時代が変わっても訪れてくれているのはありがたい。2021/11/28

やま

12
装丁が美しい。絵は著者の手によるもの。鳥の先生も植物の先生も絵が上手だなあ🔶雲雀の項を読む。なんて耳がいいのだろう。さまざまな鳴き声をカタカナで書き表している🔶富士山麓での初の探鳥会にはよく知っている作家や研究者の名前が並ぶ。1日で数十種の巣を探し、観察する🔶圧巻はカイツブリ。鳰。じっと池の中に立って一日中巣を観察する。。かの松原始が書いているように、その根気、そして発見したものに驚く。昔はこのようにして蓄積していったのか。。2024/03/03

おりがみ

9
野鳥と自然環境を観察し続けた研究者のエッセイ集です。細かく丁寧な鳥の描写、独特な鳴き声の表現は少し読んだだけでも途方もない観察力とユーモアが伝わってきます。ヨシゴイをはじめとする鳥たちとの生活や忍耐を必要としながらも独自の楽しさを見出しているフィールドワークの記録はどのエピソードも軽やかな文章であるのに強い説得力があります。観察対象の「自然」があまりにも大きく広いものであると畏れながらも、探究心を持ち続けて挑む姿勢に強く胸を打たれます。2017/10/05

yamakujira

8
「野鳥」「探鳥」という単語を発案した著者が残した多くの文章から選ばれた10編は、鳥に捧げる著者の情熱が伝わって感動すら覚える。「富士探鳥行」の頃には上流階級の余暇だった野鳥観察を、誰でも楽しめる現在がありがたい。でも「星鴉の巣を探って」の追記で「今は悲しい挽歌だ」と嘆く環境破壊が悔しいし、「カイツブリの観察」の末文で「今世紀はまさに科学の花盛りで~すべてをこれで律し得られるように過信している~」という指摘にはうなだれる。「野の鳥は野に」と提唱した偉大な研究者の奇人ぶりにも興味がわくなぁ。 (★★★☆☆)2017/10/12

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