内容説明
高額紙幣の顔として知られる聖徳太子。かつて法隆寺が四天王寺と競いあい、親鸞と弟子たちによって、民衆に広められた“聖徳太子”への信心の世界を、伝記と絵画から解き明かす。
目次
序論 聖徳太子信仰を解き明かす
第1部 信仰の対象になった「聖徳太子」(聖徳太子信仰の基調―四天王寺と法隆寺;上宮王院と法隆寺僧行信―奈良時代前期における太子信仰の一面;聖徳太子慧思託生説と「『延暦僧録』「上宮皇太子菩薩伝」)
第2部 深化する聖徳太子信仰(聖徳太子霊場の形成―法隆寺・四天王寺と権門寺院;聖徳太子信仰と蝦夷;『四天王寺縁起』と「聖徳太子未来記」)
第3部 民衆へと広がる聖徳太子信仰の展開(聖徳太子の再生―律宗の太子信仰;専修念仏運動における親鸞の太子信仰―『皇太子聖徳奉讃』七十五首を中心の素材として;聖徳太子絵伝の世界―聖徳太子十四歳廃仏の場面から)
著者等紹介
吉田一彦[ヨシダカズヒコ]
1955年、東京都生まれ。上智大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在、名古屋市立大学大学院人間文化研究科教授。専攻は日本古代史・日本仏教史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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