出版社内容情報
翼賛会主導で生み出された「翼賛一家」という漫画が、いかに動員ツールとして機能したか、メディアミックスの事例とともに紹介。みんな動員された──。
長谷川町子が描き、古川ロッパが歌い、手塚治虫が二次創作し、
みんなが投稿した「ニコニコ」メディアミックスの正体とは?
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戦時下、大政翼賛会が主導して「翼賛一家」というキャラクターが生みだされた。多くの新聞、雑誌にまんがが連載され、単行本もいくつか出版されるが、「翼賛一家」の展開はそれだけではない。それは、レコード化、ラジオドラマ化、小説化もされる国策メディアミックスであり、読者からの参加を募ることによって、大衆の内面を動員するツールだったのだ。 「町内」という世界観や銃後の心得を人々に教え込み、やがては植民地政策の一環として台湾へも進出する「翼賛一家」とは一体何だったのか──。 「自由な表現」が可能になった現在、私たちは無自覚に「表現させられて」はいないのか。現代への視座にも富んだ刺激的論考!
《目次》
序章 「翼賛一家」というまんががあった
第1章 メディアミックスする大政翼賛会
第2章 「町内」という世界
第3章 創作する「素人」たち
第4章 隣組からニコニコ共栄圏へ
第5章 手塚治虫は「翼賛一家」を描いたのか
付論 文化工作とメディアミックス
1 「漫画を描く読者」の成立……鈴木麻記
2 一九三〇年代中国漫画のメディアミックス……徐園
3 可東みの助の運命……大塚英志
大塚 英志[オオツカ エイジ]
著・文・その他
内容説明
戦時下、大政翼賛会が主導して「翼賛一家」というキャラクターが生みだされた。多くの新聞、雑誌にまんがが連載され、単行本もいくつか出版されるが、「翼賛一家」の展開はそれだけではない。それは、レコード化、ラジオドラマ化、小説化もされる国策メディアミックスであり、読者からの参加を募ることによって、大衆の内面を動員するツールだったのだ。「町内」という世界観や銃後の心得を人々に教え込み、やがては植民地政策の一環として台湾へも進出する「翼賛一家」とは一体何だったのか―。「自由な表現」が可能になった現在、私たちは無自覚に「表現させられて」はいないのか。現代への視座にも富んだ刺激的論考!
目次
序章 「翼賛一家」というまんががあった
第1章 メディアミックスする大政翼賛会
第2章 「町内」という世界
第3章 創作する「素人」たち
第4章 隣組からニコニコ共栄圏へ(資料提供・蔡錦佳)
第5章 手塚治虫は「翼賛一家」を描いたのか
付論 文化工作とメディアミックス
感想・レビュー
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