独身者たち

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  • サイズ A5判/ページ数 248p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784582231298
  • NDC分類 702.8
  • Cコード C0072

出版社内容情報

クロード・カーン、ドラ・マールなど9人の写真家を取り上げ、女性とアヴァンギャルドの関係という古くて新しいテーマを定位し直す。

ロザリンド・クラウス[ロザリンド・クラウス]
著・文・その他

井上 康彦[イノウエ ヤスヒコ]
翻訳

内容説明

クロード・カーアン、ドラ・マール、ルイーズ・ブルジョワ、アグネス・マーティン、エヴァ・ヘス、シンディ・シャーマン、フランチェスカ・ウッドマン、シェリー・レヴィーン、ルイーズ・ローラー―女性作家のみを論じた彼女唯一の書物。

目次

第1章 クロード・カーアンとドラ・マール―イントロダクションとして
第2章 ルイーズ・ブルジョワ―“少女”としての芸術家の肖像
第3章 アグネス・マーティン―/雲/
第4章 エヴァ・ヘス―コンティンジェント
第5章 シンディ・シャーマン―アンタイトルド
第6章 フランチェスカ・ウッドマン―課題群
第7章 シェリー・レヴィーン―独身者たち
第8章 ルイーズ・ローラー―記念品の記憶

著者等紹介

クラウス,ロザリンド・E.[クラウス,ロザリンドE.] [Krauss,Rosalind E.]
1940年生まれ。美術史、美術批評。コロンビア大学教授

井上康彦[イノウエヤスヒコ]
1977年生まれ。美学、表象文化論。東京藝術大学大学院美術研究科博士課程単位取得満期退学。同大学美術学部教育研究助手を経て、現在エル・コレヒオ・デ・メヒコ(メキシコ大学院大学)客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

内島菫

26
背景にフェミニズム的な思潮の盛り上がりがあるにせよ、女性の美術批評家による女性の美術作家たちについての批評集のタイトルに、「独身者」という語を嵌めこむことがまず一筋縄ではいかない。エディプス的なシニフィエを産まない無産性の自動機械としての独身者が女性であること自体、男性の独身者がなおかつ身に纏ってしまうファルス的中心性としての自律からから身をかわしていることを意味する。彼女たちは林道朗の解説にもある通り、オートマティズム的な自律へ向かう。それは、意味を固定され還元されることから常にすり抜ける無産性なのだ。2019/06/05

袖崎いたる

4
美術批評って何故に刺さらないのだろう…。という俺の側の問題は置いておいて、タイトルにホイホイされました。迷い込ませるその迷宮となる胎内、のような作品。そこに着床が賭けられた射精媒体であるファルスは不在。たとえばカフカとか、そういうあれ。無産性に托した独身者たちの物々しさ。2022/01/30

kentaro mori

3
クラウスがこんなに読めてしまうのか、という驚き。(とはいえもちろん一筋縄ではいかないが)2021/09/07

渡邊利道

1
デュシャンの「独身者」を9人の女性芸術家の作品に見出し、バタイユ(不定形、下降)、ドゥルーズ=ガタリ(欲望機会)、ダミッシュ(雲の理論)、バルト(神話)、ラカン(浮遊するシニフィアン、女性)といった理論を援用しつつ、作品を見るみずからの経験をほとんど現象学的に内省し、また複数の作品のフレームやメディウムの複数性を、揺れ動くままに記述していく繊細な美術批評。フェミニズムやクリステヴァなどの静的な分析を退け、あくまで揺らぎ続ける作品の意味とみずからの視線(経験)に依拠し続ける繊細な力強さが素晴らしい。2018/10/24

louzoso

0
サラーっと読んだ 2023/01/24

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