出版社内容情報
欧米において一般教養の基盤となる神話を五つの項目に分けて解説。変化に富んだメッセージはあらゆる文化の中に存在する。
内容説明
西洋文化において一般教養の基盤となる神話。キーワードとなる人物名・概念・事項・出来事を「伝説」「寓話」「作中人物」「うわさ」「宗拝」の五つの項目に分けて記述。神々や英雄が登場する物語、教育的な教訓を説明するもの、故意につかれた嘘として読まれるべき神話など多岐にわたる内容となっている。
目次
第1章 伝説
第2章 寓話
第3章 作中人物
第4章 うわさ
第5章 宗拝
著者等紹介
小倉孝誠[オグラコウセイ]
1956年生まれ。1987年パリ第4大学文学博士。1988年東京大学大学院博士課程中退。現在、慶應義塾大学文学部教授。専門は近代フランスの文学と文化史
岩下綾[イワシタアヤ]
1979年生まれ。2010年パリ第4大学文学博士。2010年慶應義塾大学博士課程中退。現在、慶應義塾大学法学部専任講師。専門は十六世紀フランス文学、フランソワ・ラブレー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ラウリスタ~
12
この本の立ち位置としては、フランスの不勉強な高校生が、ちゃんと国語の授業で挙げられた参考図書を読んでいますよと見せかけてスピーチを出来るための啓蒙書である。その意義は、個々の項目の説明(ギリシャ神話などの)というよりも、作文の中でパッと引き出し自論を強化するために活用できるように、「神話(寓話、小説の登場人物)」の現代社会における意味を簡潔に整理することにある。我々日本の読者に取っては、西洋の文学作品を読む際に、さらりと読み飛ばしてしまう象徴を見落とさないための一種のチェックリストとして活用されるだろう。2021/02/07
鳩羽
5
理性に訴えるよりも感情面に強く訴え、いくつかの解釈を持たせる神話。伝わりやすいが、その比喩の意味を知らないままで、様々な現代の文脈を読み解いていては伝わるものも伝わらない?かもしれない。知っているようで知らない神話や小説のキャラクター、歴史上の出来事を取り上げ、それらの項目がどのような喩えとして使われているのかをまとめた、小さな辞典みたいな本。2012/12/11
はひへほ
1
フランスの本の翻訳なので、ある程度知っている(聞いたことはある)といったことが前提に書かれているものなのだろうと思うけれど、分かりにくいことも多い。体系的に身に付いたり、関連がよく見えたりするわけじゃない。そういう良くない点があるが、西洋の文化の常識、一般教養みたいなものがつまみ食いできたのは良かった2021/08/28
Noboru Sugiyama
1
雑学本。キーワードとして人名を取り上げ解説してくれるので、サクサク読める。ただ、エピソードとして記憶しちゃうから忘れやすいんだよね(^^;バットマンはアメリカの新しい神話か(^^;;2018/08/02
nitti
1
フランス本の翻訳本。日本でいういわゆる〇〇100みたいなのかなと思ったけれど、内容が結構深く勉強になった。しょーもないトピックも多かったけれど、教養というだけはある。あと、西洋文化圏で育ってないので理解が難しい部分も多々。2018/04/22