新「ことば」の課外授業

西江 雅之【著】

白水社（2012/08発売）

• サイズ B6判／ページ数 218p／高さ 19cm
• 商品コード 9784560086100
• NDC分類 801
• Cコード C0080

出版社内容情報

言語の数やバイリンガル、動物のことばや翻訳など、さまざまな言語や文化に触れた著者がことばについてやさしく愉快に語る。

【著者紹介】
1937年東京生まれ。言語学・文化人類学者。早稲田大学大学院修了。東京外国語大学、東京大学、早稲田大学、東京芸術大学などで教鞭をとる。著書に『花のある遠景』『異郷の景色』『ヒトかサルかと問われても』『食べる』『アフリカのことば』など。

内容説明

「青い」という語がなくても空や海の色は表現できる。世界のさまざまな地域を歩き、現地で多くの言語に触れた著者が、「ことば」についてやさしく楽しく語りかける。

目次

第１講　見方によって言語の数は変わる
第２講　バイリンガルとはなにか
第３講　ことばの「意味」とはなにか
第４講　ことばがわかる犬はこの世に存在しない
第５講　世界の言語に共通する七つの性質
第６講　ことばで世界を切り取る
第７講　第二言語とのつきあい方
補講　言語と音声

著者等紹介

西江雅之［ニシエマサユキ］
１９３７年東京生まれ。言語学・文化人類学者。早稲田大学大学院修了後、フルブライト奨学生としてカリフォルニア大学（ＵＣＬＡ）大学院に留学。主に東アフリカ、カリブ海域、インド洋諸島で言語と文化の研究に従事。ピジン・クレオル語研究のパイオニア的存在。東京外国語大学、東京大学、早稲田大学、東京芸術大学などで教鞭をとった。スワヒリ語文法、スワヒリ語辞典を二十代に独力で編纂。現代美術、現代音楽活動にも多く関わる。現在はアジア・アフリカ図書館館長、日本サウンドスケープ協会会長などを務める（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[なかたにか]

この内容を小難し術語を使わずここまで解りやすくするなんて…今まで読んだ本で苦労したのがバカらしい…笑 オススメです！

2013/04/23

[shouyi.]

ことばに関するエッセイのような体裁だけど、実は骨太な主張が展開される7講。第３講「意味」がきょうみぶかかった。続編も必読かな。

2022/02/02

[本とフルート]

「ことば」とは、そして人が言語を使うとはどういうことなのか、を易しく掘り下げていてとても読みやすかった。この人の授業が聞きたい、と素直に思えたが、もう亡くなっていると知って残念。

2022/02/19

[しゃむにゃむ]

おもしろい。読みやすい。わかりやすい。ことばイカしてます。この本が読めるのは人間だけ！人間に生まれて、よかったーーーーー！！

2013/05/12

[Kerberos]

西江氏は言語学者であり文化人類学者だった。だから言語と文化の関係を語らせたら、右に出る者はいない。日本には「用件だけを率直に言わないことが美しいとされる、言いたいことをぼやかして言う伝え合いの文化」があるという。「以心伝心」の実にわかりやす説明だと思う。英語などに比べて日本語があいまいという言説に対する西江氏の反論がふるっている。「もし日本語があいまいだったら、日本語があいまいであるということを、日本語で論理的に説明することだってできない」。「あいまい論者」を完膚なきまでに論破している。

2022/10/26