内容説明
新建材で覆い尽くされ、三〇年そこそこでゴミにされてしまう国籍不明の今どきの日本の住まい。かつて日本の家は近くの山の木を使い、大工が木と木を組んで丈夫な架構の長寿命の家をつくっていた。それが美しい町並みの景観となっていた。古民家の骨組みはどのように合理的なのか。開放的で耐震的な家づくりの秘密はどこにあるのか。気候風土に根ざした長寿命の家づくりとはどんな家づくりのことか。古民家に学んだ家をつくることが、山と職人と住まい手をつなげ、荒れた日本の山々を再生させることにつながる。これからの「日本の家」づくりのありかたを伝える実践の書。
目次
第1章 木組が支えた日本の家(民家の木組に学ぶ;合理的な古民家の架構;開放的で耐震的な家づくり ほか)
第2章 「木組の家」づくりと設計者(家づくりと設計者の役割;気候風土に根ざした家;家づくりと地域景観 ほか)
第3章 住まい手と山と職人をつなぐ(家づくりを山づくりにつなげる;ワークショップ「き」組の家づくり;木組は人組―「木組」でつくる日本の家)
著者等紹介
松井郁夫[マツイイクオ]
1955年、福井県大野市生まれ。建築家。松井郁夫建築設計事務所代表。東京芸術大学美術学部卒(工業デザイン)後、現代計画研究所を経て、独立。全国町並み保存運動や阪神淡路大震災を機に、伝統構法の復権に精力を注ぐ。「緑の列島ネットワーク」の立ち上げに参加。「職人がつくる木の家ネット」「ワークショップき組」発起人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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mura_海竜