内容説明
生活はいかに治療になりうるか。「心理職として、この子に何ができるのか?」…真摯に、地道に向き合い続けることとは。
目次
第1部 児童養護施設の心理臨床とは(「発達」をどうとらえるか;「専門的援助関係」について考える;「心理治療」とは何だろうか ほか)
第2部 児童養護施設の心理臨床の経験(「心理療法」の入り口、あるいはその手前の仕事について;児童養護施設における子育ての課題;能動と受動、加害と被害―「傷」や「過去」と向き合う時に ほか)
第3部 児童養護施設の現場から(非力を重ねて;「こうなる前に」と言うけれど;見送る背中 ほか)
著者等紹介
内海新祐[ウツミシンスケ]
1973年神奈川県生まれ。1995年3月、東京大学教育学部卒業。4月、同大学院へ。在籍中、武蔵大学学生相談室、関東中央病院精神神経科(教職リハビリ)、航空公園クリニック勤務。2001年3月、東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。4月より、児童養護施設旭児童ホーム臨床心理士。2012年6月より、児童養護施設川和児童ホーム臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひろか
5
名著誕生と言えるのではないか。以前から著者には注目していたが、よかった。ひとつ残念なのは、児童養護施設の生活臨床とでも題して、直接処遇職員からもこういった発信があってもよいとおもう。2013/08/06
huchang
3
社会的養護の分野を仕事にしている人なら誰もが「あるある、そうそう」を書いていらっしゃるが、語りすぎない抑えた筆致に好感を持った。人が育つ現場の専門性は、ないがしろにされやすい。保育士、教員の待遇や資格の問題を見るまでもないけど。当たり前の日常を支えるために、レアケースの知識を普段は忘れたフリをして、適時に取り出すなんて曲芸に近いことしてんねんけどな。それにしてもこの人、東大出といて一番しんどくて給料の低いところに入るなんて変わってんなぁと思いながら読んでた。読んでる限り変な人じゃないけど。2020/07/13
epitaph3
1
子どもをいろいろな角度で見ること。2014/11/09
godubdub
1
専門書というよりはエッセイという雰囲気。でも含蓄が深く参考になった。2014/04/30
くま 1 3
0
本当に大変な仕事だと思います。頭が下がります。2014/08/12