出版社内容情報
新型コロナの拡大防止策として推奨されるソーシャル・ディスタンシングは，私たち人間にとっては少々つらいことかもしれません。しかし自然界では，昆虫から哺乳類にいたるまで多くの動物が状況に応じて適度な距離を置きながら暮らしています。致死的な病気の広がりを抑えるために行動を様々に変えるのは，動物に共通した行動であることがわかってきました。こうした個体間の行動変容，暗視能力や脳の左右を交互に休ませる半球睡眠といった特殊な機能，希少動物を守るための方策，さらに太古の地層から読み解く大絶滅の原因など，動物の生態や行動に環境が及ぼす影響を広く紹介します。
