朽ちるインフラ

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  • サイズ B6判/ページ数 289p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532354596
  • NDC分類 343.7
  • Cコード C0033

内容説明

老朽化する道路・橋、学校、水道管…もう先送りは許されない。更新投資毎年8兆円という巨額の“隠れ債務”の存在を明らかにし、少ない予算で効果をあげる知恵・先進事例を解説する。

目次

第1章 崩壊寸前の社会資本
第2章 莫大な額にのぼる更新投資
第3章 各自治体の更新投資をどう計算するか
第4章 各自治体の老朽化対策の実践例
第5章 崩壊させない知恵
第6章 どのように対策を進めるか

著者等紹介

根本祐二[ネモトユウジ]
東洋大学大学院経済学研究科教授、東洋大学PPP研究センター長。1954年鹿児島県生まれ。78年東京大学経済学部卒業、日本開発銀行(現日本政策投資銀行)入行。地域開発部、米国ブルッキングス研究所客員研究員、設備投資研究所主任研究員、地域企画部長などを経て、06年、東洋大学経済学部教授に就任。専門は公民連携、地域再生。内閣府、国土交通省、東京都、横浜市などで公職多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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姉勤

33
近年目につく、消える白線、色薄れる道路標識、轍深いアスファルト...で、過去最高の税収額と来た。何に使ってんだその金。本書刊行は東日本大震災の年。幸いというべきかその後の10年、破局災害は起きなかった。「コンクリーから人へ」をいいことに、再生すべきインフラへの投資は行われず、注ぎ込まれたのは、耳障りのいい理想を扱う業者への利権の不当利益。遠くない未来、災害をトリガーとしなくても破局を経験するかもしれない。愚者は経験に学ぶが、それは生き残れたらの話。さらに幼い、まだ生まれていない世代には何の咎も罪もない。2023/01/02

HMax

30
「プロローグ」、50年を過ぎたインフラ崩壊を防ぐための提案に総論賛成各論反対、先送り、人気取り、結局何もできずに、大惨事発生。それがまるで予言のよう(九州北部の大都市で地面陥没:博多駅前道路陥没、首都圏大都市周辺での堤防決壊:去年の台風19号他、等々)、途中の中弛みを経て、「エピローグ」がまた素晴らしい。図書館の貸出者数一人当たり費用1000円、公民館の利用1件あたり費用1万円、既に全国で1000以上の橋が使用停止や制限された状態。それを知って皆で問題解決。エピローグが実現するよう先ず知ることから始めよう2020/06/05

いっしー

17
再読。インフラ研究の第一人者とも言うべき著者の老朽化対策の道標。安全かつ便利に使えて当たり前と思われているインフラの更新について、行政の体力を踏まえて警鐘を鳴らしている。これからの人口減少で体力が落ちるだろう行政にとっては、待ったなしのプライオリティが高い施策には違いない。2016/05/26

壱萬弐仟縁

7
トンネルの天井が落ちてきたので、評者の利用する国道もヤバいので他人事でなかったので借りてきた。新幹線の運転手もコンクリ劣化で剥落して即死してしまうようなリスクを負っている。2007年にミネアポリスの橋が落ちた。評者はその7年前に飛行場からホテルに向かって通っていた橋だったか、どうか? 背筋が凍る思いである。おわりに に5つの要望が書いてある。社会資本老朽化問題を軽視しないでほしい、しがらみや慣行を頼らないでほしい、市民や民間の知恵を軽視しないでほしい、と公や官の方々に伝えている(286ページ)。要確認を。2012/12/07

katta

7
恐ろしい上にものすごく考えさせられる本。大震災などの天災の被害とは別に、先回りして考えなくてはならないインフラや建物などの廃止や修繕、建て直しを考える上での基礎資料。目の前に数字をきちんと出すことが、感情論で迫ってくる人たちには一番有効。証拠を上げろということだな。2011/07/22

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