内容説明
人材は、企業の戦略を達成し、長期的な競争力を維持・強化するために欠かせない経営資源です。本書は、企業や組織が人を資源として経営をするとき、どういう考え方に基づいて人材を活用していけばよいかについての基礎的な枠組みを示します。日本企業の実情に即した、実践的な解説を行いました。
目次
1 人材マネジメントとは何か
2 人材を獲得する
3 人を育てる
4 人材を評価する
5 人材を処遇する
6 人材を動かす
7 人材を尊重する
8 人材を組み合わせる
著者等紹介
守島基博[モリシマモトヒロ]
1980年慶応義塾大学文学部社会学専攻卒業。82年慶応義塾大学大学院社会学研究科社会学専攻修士課程修了。86年米国イリノイ大学大学院産業労使関係研究所博士課程修了。組織行動論・労使関係論・人的資源管理論でPh.D.を取得。同年カナダ・サイモン・フレーザー大学経営学部助教授。90年慶応義塾大学総合政策学部助教授。99年慶応義塾大学大学院経営管理研究科教授。現在、一橋大学大学院商学研究科教授
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美甘子
7
【蔵】もっと早く読んでおけばよかったな…仕事に活かせたのに。読みやすい良書。2020/06/21
ともさち
6
改めて再読。人のマネジメントは、組織戦略の実現と競争力強化という企業側面と、効果•効率的な成果創出と育成という人側面の2側面からなる。人の処遇においては、仕事が金がベースとなる。期待理論とは、成果を出せば報酬がもらえること、その主観的確率、成果を出せる主観的確率からなる2015/10/18
たくみくた
4
19冊目。流し読み。人材マネジメントの背後にある2つの考え方。人材とは、企業の戦略達成に貢献し、さらに短期的な戦略達成だけではなく、長期的な企業の競争力を維持・強化していく経営資源である。こうした資源を獲得、育成、配置、評価、処遇していくのは、人材マネジメントの最も重要な機能。ただ、人という資源は、経営資源のなかでも特殊な存在であり、人は人材である前に人であるため、人材は適材適所で活用され、活き活きと働いているときに、最も働きがいを感じ、資源としての価値も一番高く、さらに長期的にも人材として成長していく。2023/04/02
Naota_t
2
★3.4/文章も上手いし、内容もニュートラルで良い。企業は人でできている。当然、人材戦略は重要だ。個人主導型キャリアに関して、エドガー・シャインの考え方は自分にとっても、他の人の相談に乗る上でも参考になった。①得意、できること(コアコンピタンス)②何をしたいのか(ドメイン)③何をすべきか(理念・価値観)ー「人材マネジメントで重要なのは、必ずしも個人にとって柔軟であることだけを考えるのではなく、企業の競争力にとってその柔軟性はどういうインパクトがあるかを考えて、制度を設計し、運用すること」(p167)2022/03/26
かつばやし
2
20年近く前に書かれた本だが、古さを感じさせない内容だった。日本の人材マネジメント約20年間大して進歩していない、ということなのかもしれない。人材の評価においてよく議論されるのが「評価の公平性」であり、公平性には評価の正確性、納得性の二つの側面があること、評価の正確性には究極の施策はないということは大変勉強になった。年功序列型の企業では、評価の不透明性が社員の不満につながりがちだが、そもそも100%正確な評価を行うことは不可能であって、その上で納得度の高いフィードバックをどう行うかが重要であると感じた。2021/07/20
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