目次
第1章 脱原発は縮小社会への入り口
第2章 成長の限界点
第3章 持続可能な社会と縮小社会
第4章 再生可能エネルギーの可能性
第5章 縮小社会の交通と輸送
第6章 縮小社会の技術
第7章 日本経済の縮小
第8章 日本の社会保障の縮小
著者等紹介
松久寛[マツヒサヒロシ]
1947年大阪府生まれ。工学博士。京都大学名誉教授。1970年京都大学工学部卒業、1972年米国ジョージア州立工科大学修士卒、1976年京都大学工学研究科大学院博士課程単位取得退学。同年より京都大学で機械工学、とくに振動工学の研究に従事。2012年3月京都大学を定年退職。また、1973年より京都大学安全センターを設立し、公害や労働災害の支援活動に従事。2008年に縮小社会研究会を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
7
原発は1956年英国のコールダホール1号炉以来、400数十機製造し、多くが事故に故障(26頁)。京大の小出裕章先生が出世できないのは、あの自由闊達な京大ですら、自由、自主、倫理性が虚しいという現実を物語る(27頁)。なんということか。原発の真実を知られたくない、ということ。野田元総理が収束していないのに収束した、と言ってしまうほどの原理力ムラの悍ましさ。縮小していく人口減少社会において、人に必要なものが作られていないのではないかという視点も必要という(155頁)。日本というブランドの信頼が揺らぐ厳しい世。2013/04/04
渓流
1
夢のない本である。が、人口減少は現実であり、ピークオイル論に異論があっても、それは無限ではない。科学技術の革新を信じてもそれが今に間に合うかと問われれば答えに窮する。その時、我々はどうするか?今を見つめなおし、生きるとは何かの新たな哲学を模索するしか道はないだろう。敗北主義満ち満ち、我が琴線に共振しないが、今後の社会を考えていく里程塚にはなる。あり得ない利回りを前提とし、百年安心の制度と嘯く政治屋、再生エネルギーを万能と夢想し、脱原発は可能と胸を張る議員より余程日本のことを考えている点では敬意を表する。2012/12/03