出版社内容情報
テレビ番組の人気ホストとして知名度を上げ、メディアが創りだしたともいわれるトランプ大統領は、メディアを敵視する発言を繰り返している。トランプvs.伝統メディアの構図は、アメリカの政治・世論の深刻な分裂ももたらしている。アメリカ政治とメディアの歴史も踏まえつつ、分極化の過去・現在・未来を展望する「アメリカ政治とメディア」の決定本。
学者とジャーナリストによるコラボで、アメリカメディアの今を、多角的に解説・分析。ニューヨーク、ワシントン、シリコンバレー取材のベテラン記者が、伝統メディアと新興メディアの攻防やフェイクニュースなどの現状を描き、トランプ支持者を350人以上取材した記者が、トランプ支持者のメディア消費を探る。パナマ文書などのスクープにもかかわった調査報道記者が、司法省によるジャーナリストの訴追や、アメリカの調査報道の現状について解説する。
「分極化するメディア」は政治をどう変えたのか。日本に対する多くの示唆を含んだ書。
内容説明
トランプの勝利は偶然か、必然か?分極化するメディア、変貌する政治の行方。
目次
危機に瀕するアメリカのメディア―歴史的にみる「メディアの分極化」の前と後
政治とメディアの分極化―2016年大統領選を中心に
「トランプ王国」にみるメディア消費―「ラストベルト」を中心に
揺らぐ報道の「公平性」―フェアネス・ドクトリンとイコールタイム・ルールをめぐって
トランプ大統領の気質とメディア―ゴールドウォーター・ルールをめぐっての論議
伝統メディアとデジタルメディアの攻防―主戦場はオンラインに
規制緩和とテクノロジーの進展―放送業界と報道現場の変貌
ソーシャルメディアとフェイクニュースの広がり―メディアリテラシーをどう身につけるか
報道機関への情報漏洩に対するアメリカ政府の「戦争」―リークを取り締まり、記者の取材源を摘発する司法省の活動
アメリカにおける調査報道の現在と今後―非営利組織が寄付で取り組むジャーナリズムの隆盛
アメリカの政治過程におけるメディアの今後
著者等紹介
前嶋和弘[マエシマカズヒロ]
上智大学教授。専門は現代アメリカ政治外交。上智大学外国語学部英語学科卒、ジョージタウン大学大学院政治学部修士課程修了(MA)、メリーランド大学大学院政治学部博士課程修了(Ph.D.)
山脇岳志[ヤマワキタケシ]
朝日新聞編集委員。京都大学法学部卒。1986年朝日新聞社入社、経済部、ワシントン特派員、論説委員、GLOBE編集長などを経て、2013年から2017年までアメリカ総局長。ほかに、オックスフォード大学客員研究員、ベルリン自由大学上席研究員。京都大学大学院総合生存学館特任教授、東京大学公共政策大学院非常勤講師
津山恵子[ツヤマケイコ]
ニューヨーク在住ジャーナリスト。東京外国語大学フランス語学科卒。1988年共同通信社入社、ニューヨーク特派員などを経て2007年に独立。AERA、東洋経済オンライン、週刊ダイヤモンド、Business Insider Japanなどに執筆。フェイスブックのザッカーバーグCEO、ノーベル平和賞受賞のマララ・ユスフザイらにインタビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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チエコ
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miharasi_mamiya