出版社内容情報
広井良典氏推薦!
「なぜ持続可能性が重要なのか。
なぜ現在の経済学では地球環境問題が解けないのか。
明晰な〈論理〉の上に新たな経済理論を構想しているのが本書だ」
地球温暖化をはじめとする環境制約が顕在化し、経済の持続可能性を確保するという課題が世界共通の認識となっている。
「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」という言葉がスローガン化する現代において、その課題に適合する形で経済指標も見直しを図っていくことが必要である。
とくに、持続可能性を確保するという課題に適合する経済指標は、経済成長率指標が着目していない「軸」に着目せざるをえない。
本書では、こうした問題意識からGDPに変わる経済指標の可能性を探る。
具体的には、資本基盤の持続可能性を確保するために市場外的判断を行い、市場に介入していくべきとする立場であり、「市場主義」と対抗しようとする「資本基盤主義」の視点から探る。
宇沢弘文氏による「社会的共通資本」の考え方を、より具体的なかたちに近づけようとする試み。
著者略歴
著・文・その他:倉阪 秀史
倉阪 秀史(クラサカ ヒデフミ)
千葉大学大学院社会科学研究院教授
千葉大学大学院社会科学研究院教授。
1964年、三重県伊賀市生まれ。専門は、環境政策論、持続可能性の経済学、政策・合意形成論。
87年、東京大学経済学部経済学科卒業。同年環境庁(現環境省)入庁。環境基本法、環境影響評価法などの立案に関わる。94~95年まで米国メリーランド大学客員研究員。98年千葉大学法経学部助教授、2007年同准教授、08年同教授を経て、17年より現職。
著書に『政策・合意形成入門』(勁草書房)、『環境政策論 第3版』(信山社)などがある。
内容説明
「市場主義」から「資本基盤主義」へ。「社会的共通資本」を実装化する。
目次
経済成長率を経済指標とするとはどういうことか
第1部 経済学を批判的に検討する(「ごみが出ない経済学」はどのようにして形成されたか;「ごみが出ない経済学」における生産と消費;「ごみが出ない経済学」における市場の働き;「ごみが出ない経済学」による環境問題へのアプローチ;「ごみが出ない経済学」での環境問題の取り扱いの限界 ほか)
第2部 持続可能性の経済学を構築する(持続可能性とは何か;持続可能性の経済理論―基本概念;持続可能性の経済学における生産と消費の理論;通過資源マネジメントの理論;資本基盤マネジメントの理論)
持続可能性の経済理論と現下の政策
著者等紹介
倉阪秀史[クラサカヒデフミ]
千葉大学大学院社会科学研究院教授。1964年、三重県伊賀市生まれ。専門は、環境政策論、持続可能性の経済学、政策・合意形成論。87年、東京大学経済学部経済学科卒業。同年環境庁(現環境省)入庁。環境基本法、環境影響評価法などの立案に関わる。94~95年まで米国メリーランド大学客員研究員。98年千葉大学法経学部助教授、2007年同准教授、08年同教授を経て、17年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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