ちくま文庫<br> 吉原はこんな所でございました―廓の女たちの昭和史

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吉原はこんな所でございました―廓の女たちの昭和史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 294p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480427625
  • NDC分類 384.9
  • Cコード C0136

内容説明

三歳で吉原「松葉屋」の養女になった少女の半生を通して語られる、「吉原」の移り変わりの記録。徳川時代、官許の遊郭として発祥した吉原は第二次大戦中、女たちが軍に徴発され、戦後は占領軍対策にあてられ、売春防止法によって、終焉を迎えた。家の貧困を身一つにひき受けて吉原に来た娘たち、廓で働く人びとの姿、廓の華やぎや情緒を、暖かい眼差しで写しとる。

目次

1章 吉原遊廓(私の生いたち;引手茶屋の跡取りとして ほか)
2章 私が松葉屋に来たころ(女性の純潔が尊ばれた時代;昭和恐慌と吉原 ほか)
3章 戦時下に生きた吉原の女たち(非常時のかけ声の中で;松葉屋の周辺 ほか)
4章 民主主義の時代と吉原(進駐軍と慰安所;赤線の誕生 ほか)
5章 新しい時代に向かって(赤線の中で松葉屋を続ける;「はとバス」コースにのる ほか)

著者等紹介

福田利子[フクダトシコ]
大正9年東京生まれ。3歳のときに、吉原の引手茶屋「松葉屋」の養女となる。昭和13年、東京府立第一高等女学校を卒業後、養母の仕事を手伝いながら、茶屋の女将として仕込まれる。昭和26年、養母亡きあと、料亭「松葉屋」の女将を引き継ぐ。昭和33年の売春防止法施行後は、作家・久保田万太郎の支援を受け、花魁道中を復活。「はとバス」の夜のお江戸コースの中で、昔の吉原情緒を垣間見ることができた。松葉屋は平成10年惜しまれつつ廃業。平成17年、85歳で没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

眞鍋 かをり

108
面白くて一気に読んでしまった。引手茶屋の女将の上品な語り口調で書かれているので読みやすい。江戸吉原を描いた本は多いが、これは大正〜昭和の激動の時代の吉原を内側からの目線で知ることができ、また吉原を通してその時代ごとの日本のリアルな雰囲気を感じられる貴重な一冊。とくに戦中戦後、性産業がどのように変化していったかを語ったくだりはとても興味深かった。2014/06/14

MURAMASA

44
小説や漫画や映画など、「吉原」という場所についてはよく見聞きするのですが、ではそれがどんな場所であったのかということは詳しくは知りませんでした。本書の著者は「引手茶屋」の女将さん、でもその「引手茶屋」と「貸座敷」の関係もよく分かっていなかったので、本書を読んで、いままで杉浦日向子さんや落語などを通して触れてきた世界を、ちょっとだけ理解できたように思えます。でも戦前までの遊郭には、苦界であっても「粋」を感じさせるものがあったのに、戦後はひたすら「売春」という観点で語られるのが寂しいです。2010/11/25

のんすけ

38
吉原の引手茶屋の女将をしていた著者の描く吉原は、今まで小説で読んだものとは違う視点で見ることができ、とても面白かった。哀しい女性の物語とは違う、そこで生きていた芸者さんや裏方さん、遊女の方、それらが生きている人としてすんなり理解できる。吉原の芸が日本の文化を守り育てた1面も確かにあると思う。終わり頃に出てくる世論や女性活動家さんたち。間違ってはいないけど、自分の考えがすべてと押し付ける今どきのモンスターのようで、残念でならない。古い物を守りつつ生きていくには鷹揚さも必要と思いつつ読了。2017/05/21

ケロコ

30
吉原のことを全く理解していなかった。 太夫が容姿が優れていただけではなく、全てにおいて優れていたこと。 吉原が国の管理と保護で成り立っていたこと。農家の暮らしを助けていたことなど感心しきりであった。 だからといって今の時代に、昔の公娼制度が残っていたらそれはそれで別の問題も多いことだろうと理解できる。時代は移り行くものである。 これも一つの日本の文化であったと理解できたことがこの本を読んで良かったと思えることだ。 花魁道中見てみたかったな。 初版は昭和61年なのだが、是非、多くの人に読んで欲しい。2014/08/31

ミエル

26
品の良さが小気味良く非常にわかりやすい語り口。著者は吉原の元・引手茶屋経営者。その地で育ち、養母から仕事を受け継ぎ花街を盛り立てた茶屋の女将の半生ってなかなかに数奇な人生だったのでは?と思いきや、非常にノーマルで拍子抜けの感想を持った反面、地道で堅実な育ち、茶屋の経営など女性経営者の一代記としても楽しめ、読み物としても大変面白い。やはり戦時中の廓の変貌と第二次世界大戦後の混乱と復興の項が印象的。2016/01/19

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