内容説明
現代社会が生み出したリスクは、われわれの世界をどう変えたのか?国境を無効化してしまうテロリズムの遍在と、それに対抗して形成される「対テロ連合」という諸国家間の結束。環境破壊や核の脅威をもたらす一国家の決断に対する、国を超えた草の根レベルの運動の勝利。リスクはグローバル化を促進し、内外、上下、あらゆる角度から「国家」という枠組みを掘り崩して、近代社会の根本原理に見直しを迫っている。このリスクにいま、いかなる危機と可能性が秘められているのか。現代ドイツを代表する社会学者が鋭く切り込む。『危険社会』の著者によるもっともわかりやすくコンパクトな入門書。
目次
言葉が失われるとき―テロと戦争について(世界リスク社会とは何を意味しているのか;テロと戦争;経済のグローバル化と新自由主義;国家と主権;展望―世界リスク社会のチャンスについて)
世界リスク社会、世界公共性、グローバルなサブ政治(世界リスク社会論の準拠点;世界公共性とグローバルなサブ政治の徴、成立条件、表現形式)
著者等紹介
ベック,ウルリッヒ[ベック,ウルリッヒ][Beck,Ulrich]
1944年生まれ。ミュンヘン大学教授。欧米でベストセラーとなり、日本でも大注目を浴びた『危険社会―新しい近代への道』(法政大学出版局)刊行後、現代を代表する社会学者として活躍。アカデミズム、ジャーナリズムに大きな影響力を持つ
島村賢一[シマムラケンイチ]
1959年生まれ。社会学者。放送大学他で非常勤講師をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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