ちくま新書<br> 「頭がいい」とはどういうことか―脳科学から考える

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ちくま新書
「頭がいい」とはどういうことか―脳科学から考える

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480076151
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0245

出版社内容情報

カギは「脳の持久力」にあった! 思い通りに体を動かす、アートを作り出す、感じる、人の気持ちがわかるなど、AI時代に求められる「真の頭の良さ」を考える。

内容説明

「頭がいい」とは、IQや記憶力だけでなく、感覚や運動能力、アートと創造性、他者の気持ちがわかる能力なども含まれる。どんな仕組みで良くなるのかを脳科学の観点から解説する。そのような能力を発揮し続けるための力を「脳の持久力」と名付け、そこに深く関係する脳細胞、アストロサイトの働きを紹介し、人間の脳とAIの比較、今求められる知性について著者の考えをまとめる。

目次

第1章 「頭がいい」ってどういうこと?
第2章 注意しなければ知覚できない
第3章 脳の働きがいいとは、どういうことか
第4章 記憶という不思議な仕組み
第5章 思い通りに身体を動かす
第6章 感受性と創造性
第7章 人の気持ちがわかる
第8章 脳の持久力を担うアストロサイト
最終章 AI時代に求められる真の“頭の良さ”

著者等紹介

毛内拡[モウナイヒロム]
お茶の水女子大学基幹研究院自然科学系助教。1984年、北海道函館市生まれ。2008年、東京薬科大学生命科学部卒業。2013年、東京工業大学大学院総合理工学研究科博士課程修了。博士(理学)。日本学術振興会特別研究員、理化学研究所脳科学総合研究センター研究員を経て、2018年よりお茶の水女子大学基幹研究院自然科学系助教。生体組織機能学研究室を主宰。脳に関する本を輪読する会「いんすぴ!ゼミ」代表。著書に『脳を司る「脳」―最新研究で見えてきた、驚くべき脳のはたらき(講談社ブルーバックス)で講談社科学出版賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホシ

14
アストロサイト、アツい!!「脳の持久力(物事に粘り強く取り組みくじけない脳の働き)」を発揮するための注意事項は他書と代わり映えしませんが、アストロサイトというのは新たな知見で興味深かった!知性を司る本丸はニューロンですが、神経膠細胞(グリア細胞)の一種・アストロサイトはニューロンの世話係をしとるらしい。そして、ヒトの知性や健康維持にはアストロサイトが深く関与していそうとのこと。アストロサイトの役割をモデルに搭載したAIが登場したら「学習は1回でOK!」なんてことに?と想像を逞しくしました。2024/05/19

kuukazoo

13
脳の働きや身体との関係などを分り易く解説。知能だけでなく身体を思い通りに動かしたりコミュ力や共感力も脳の働きの良さによるもので「頭がいい」のイメージが具体化し拡張された感。「身体が変わる」とは脳の「身体認識」が変わることで、それにはしつこく身体からインプット→脳内モデル更新、の試行錯誤を繰り返さねばならずそういう粘り強いタスクをやり通す「脳の持久力」が大事。それを担うのはアストロサイトというグリア細胞。初耳。アストロサイトの活性化にはスリルやサプライズが必要らしいので物議を醸さない程度に頑張ろう(何を)。2024/05/17

yuki

3
「頭の良さ」を脳科学から考えた本で、脳の構造についての部分が最も印象深かった。ただ、「情動が意思決定する」など、インパクト重視の話も多かった。最後は情動かも知れないが、選択肢を増やす理性の力がなければ、選択肢が無いので意思決定も問題とならない。また、脳の持久力とアストロサイトが重要であることは分かったが、どの様にすれば持久力を高められるかは、「睡眠」しか無かった様な気がする。2024/05/12

mochizo

2
運動神経が、脳トレで解決できるという発想は面白いです。脳の仕組みがわかるのでいいのでは?あとやはりAIに関しての記述が面白いですね。2024/05/09

天婦羅★三杯酢

2
脳科学の本と言われると、あるベストセラーのおかげで逆に胡散臭いイメージが付いてしまったのだが。 この本は、いわゆる脳味噌至上主義ではなく、脳というものを身体や人間の関係性まで含めた相互作用の中でどのような独自性を発揮している存在であるかを説いている。 特に、脳に3つのフィルターがあり、知覚や情報はそれらを通り抜けて脳に入り、脳から出力されるというモデルを提唱し、単なる論理的思考のみならず、感情の扱いや身体の動かし方にも「頭の良さ」は関わってくると言う事を繰り返し説いている事に好感が持てた。2024/04/18

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