ちくま新書<br> 駒形丸事件―インド太平洋世界とイギリス帝国

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ちくま新書
駒形丸事件―インド太平洋世界とイギリス帝国

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  • サイズ 新書判/ページ数 400p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480073594
  • NDC分類 334.451
  • Cコード C0220

出版社内容情報

一九一四年にアジア太平洋で起きた悲劇「駒形丸事件」。あまり知られていないこの事件を通して、ミクロな地域史からグローバルな世界史までを総合的に展望する。

内容説明

一九一四年にカナダ・バンクーバーで起きた「駒形丸事件」。インド人移民の上陸が拒否され、多数の死者をコルカタで出した悲劇である。日本ではほとんど知られていない「駒形丸事件」であるが、この小さな事件を通して歴史を眺めると、ミクロな地域史からグローバルな世界史までを総合的に展望できる。移民史・政治史・経済史を融合させることで、インド太平洋からの新しい世界史像を提示するグローバルヒストリーの画期的な成果。

目次

第1章 一九‐二〇世紀転換期の世界とイギリス帝国の連鎖(イギリス帝国の構造;「アジア間貿易」の形成と移民;日英同盟とインド太平洋世界;「帝国臣民」としてのインド人移民―南アフリカにおけるガンディー)
第2章 インド・中国・日本―駒形丸の登場(中国人・日本人移民の排斥;インド人移民排斥―「連続航路規定」;グルディット・シンの事業計画と日本帝国)
第3章 バンクーバーでの屈辱―駒形丸事件(上陸拒否;裁判;強圧と抵抗;退去;駒形丸退去後のカナダ)
第4章 駒形丸事件の波紋(寄港地日本での駒形丸―横浜から神戸へ;「コルカタの悲劇」―バッジ・バッジ騒乱;「駒形丸事件」からアムリトサルの虐殺へ)
終章 インド太平洋世界の形成と移民(港湾都市のネットワークとトランス・ナショナリズム;「帝国臣民」の論理・再考)

著者等紹介

秋田茂[アキタシゲル]
1958年生まれ。英国史。大阪大学教授。著書に、『イギリス帝国とアジア国際秩序』(名古屋大学出版会、大平正芳記念賞受賞)『大英帝国の歴史』(中公新書、吉野作造賞受賞)などがある

細川道久[ホソカワミチヒサ]
1959年生まれ。カナダ史、イギリス帝国史。鹿児島大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ステビア

20
ローカル/ナショナル/リージョナル/グローバルが多層的に絡まるグローバルヒストリー。2022/02/28

MUNEKAZ

16
WWⅠ初頭のカナダで起きた、インド系移民を乗せる日本船への入港拒否事件を紹介した一冊。インドとカナダ、どちらも当時は大英帝国に属しており、そこに暮らす人々は「帝国臣民」として帝国内の移動の自由が保障されていた。だが北米でのアジア系に対する排斥運動の激化と、インド独立運動への警戒から、悲劇的な事件が発生する。現代のグローバル問題を彷彿とさせる、「大英帝国内での」移民問題は興味深いの一言。またアジアにおける列強、イギリスの同盟国として日本の影が大きいのも面白い(因みに駒形丸は日本の租借地・大連の船籍)。2021/01/29

まふ

9
1914年に日本の貨客船駒形丸(総トン数3085トン)をチャーターしたインドのシク教徒の実業家グルディット・シンが約400名のシク教徒を中心とするカナダへの移民希望者を乗せて香港から日本を経由してバンクーバーに入港したところ「アジア系」移民の上陸を許可されず、2か月間に亘り閉じ込められてそのまま返されインドのカルカッタ(コルカタ)に到着したがここでも悶着を起こして20名余が亡くなった事件をグローバル・ヒストリー研究(ローカル・ナショナル・リージョナル・グローバル)手法で解明しようとする意欲的な研究である。2021/08/14

鈴木貴博

4
1914年、駒形丸に乗船し英領インドから英連邦自治領カナダへ移民しようとした300人余りが、バンクーバーで一部を除き上陸を拒否されインドに追い返され、また、帰還先のバッジ・バッジで発砲事件により20名余りが死亡した。この事件を見ていくことでインド・カナダだけに留まらず、大英帝国全体、アジア太平洋、そして世界史全体の動きが見えてくる。新たな事実を知り、新たな見方を獲得でき、大変面白かった。駒形丸事件はカナダ通史の本で知り、バンクーバーが現場ということもあり気になっていたので個人的にはタイミングのいい出版。2021/02/21

ワッキー提督

2
シク教徒を中心としたインド人によるカナダへの「帝国内移動」の試みと挫折と弾圧というミクロな事件から、「インド太平洋世界」における「イギリス帝国」の諸相を浮かび上がらせる1冊。特筆すべきは、このような試みを新書という媒体で行ったことにあり、非常に手軽にイギリス帝国史への興味関心を引き立てられ、また随所に知識を深めたくなるフックとなる話題が記述されていた。今後もこのような試みが続くことにも期待したくなった。2022/06/25

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