内容説明
お金はどう使われているか?世界の経済はどう動くのか?お金と世界情勢のつながりとは?日本、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、中東、アフリカ、仮想通貨ビットコインまで、世界のお金を徹底解説。ドルの秘密、ユーロの本質、円と社会の関わりなど、お金を見れば、世界の動きは一目でわかる!いまの世界を理解するために必要なエッセンスが、この一冊に。
目次
奇妙な数字、奇妙な政治―ミャンマー
デノミに失敗した北朝鮮―北朝鮮
独裁者が倒された後の紙幣―リビア/イラク
ホメイニが睨む紙幣―イラン
ユーロ危機を招いたギリシャ―ヨーロッパ
紙幣は2種類―ボスニア・ヘルツェゴビナ
難民キャンプで通用する紙幣は?―シリア/ヨルダン
偽造に悩むアメリカドル―アメリカ
日本の援助が紙幣の図柄に―日本のODA
南アフリカとマンデラの死去―南アフリカ
円から日本社会が見えてくる―日本
著者等紹介
池上彰[イケガミアキラ]
1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、1973年NHK入局。2005年まで32年間、報道記者として、さまざまな事件、災害、消費者問題、教育問題などを担当する。1994年から11年間は「週刊こどもニュース」のお父さん役を務めた。現在は、フリージャーナリストとして多方面で活躍中。2012年より、東京工業大学リベラルアーツセンター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えちぜんや よーた
90
池上さんの文章を眺めていると分かりやすい説明の割に、接続詞が少ないような印象を受ける。ということは単語を組み合わせて文を作成するときに具体的な名詞と動詞を使い、接続詞で継ぎ接ぎだらけの文章を書く必要がなくなる。「プロのモノ書き」としてお手本のような本。具体的には1944年に決めたブレトン・ウッズ体制(金ドル本位制度の固定相場制度から)から、ニクソンショックの1971年のニクソン・ショック(ドルと金兌換の停止)、1973年の変動相場の移行までの説明がめちゃくちゃ分かりやすかった。2018/01/05
あちゃくん
86
池上さんが解説する、紙幣から透けて見える世界情勢といった感じの本です。紙幣に何が描かれているかから、その国の情勢を読み解いていくっていう手法が面白いなと思いました。池上さんのいつものわかりやすさはあるし、こういったアプローチの本は今後も出してほしいなとは思いつつも、事象に切り込んでいく感じが今回は薄かったように感じて、そこがちょっと不満でした。2014/08/16
WATA
62
タイトルを見ると、世界の経済を分析した本のように見えるが、実際は色々な国の紙幣に書かれた人物をネタにして、その国の歴史をざっくり解説する本。特に、北朝鮮や民主化される前のミャンマー・リビアなど、軍事政権・独裁政権の国の紙幣に描かれた独裁者の経歴についての記述が多い。今話題になっている国々の歴史が短時間で分かる本ではあるのだが、解説はあまり詳しくなく、ほかの本や雑誌・新聞の特集記事と内容はあまり変わらない。決して悪い本ではないのだけれど、この本ならではのオリジナリティもあまり感じない、ちょっと残念な1冊。2014/08/27
ごへいもち
33
本当に読みやすい池上本。トリビア多し。楽しく易しく世界のことがわかって有難い2015/01/02
ふろんた
22
紙幣からその国の政治、歴史を知る。雑学的ではあるが、この視点から紐解く各国の事情は面白い。2015/03/10