ちくま新書
若者が無縁化する―仕事・福祉・コミュニティでつなぐ

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  • サイズ 新書判/ページ数 214p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480066503
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0236

出版社内容情報

高校中退者、若者ホームレス、低学歴ニート、世の中から切り捨てられ、孤立する若者たち。社会に彼らをつなぎとめるために、現状を分析し、解決策を探る一冊。

内容説明

若者が幸福なんて誰がいった!若者に関する議論が見落としている点、それは彼らが社会から見捨てられているという現実である。フリーター、ニートは、いまだ、甘えた若者と思われがちだが、それは幻想に過ぎない。高校中退し、アルバイトにさえ就くことができない。家族と離れ、路頭に迷い、ホームレスになる。どこに助けを求めてよいかわからず、孤立する。そのような若者の急増に対して、私たちはなにをなすべきか?若者の実態を明らかにし、彼らを孤立させない方法を提示する。

目次

第1部 追いやられる若者たち(抜け出せない貧困;働きたくても、働けない;崩壊する若者の生き方)
第2部 若者と労働を問いなおす(若者を包摂する雇用政策;働くためのゆるやかなステップ;いま若者にとって自立とは何か?)
第3部 解決への道(システムとコミュニティで包摂できる環境へ;若者にとっての生活保障の再検討)

著者等紹介

宮本みち子[ミヤモトミチコ]
1947年生まれ。東京教育大学文学部経済学専攻卒業。同学部社会学専攻卒業後、お茶の水女子大学家政学研究科修士課程修了(家庭経営学専攻)。社会学博士。ケンブリッジ大学社会政治学部客員研究員、千葉大学教授などを経て、放送大学教養学部教授。専門は青年社会学、家族社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

魚京童!

19
痴漢するからって家に閉じこもっていたら、無縁化してるって怒られる。理不尽だ。社会が助けなくちゃっていう考え方が間違ってるんじゃない。勝手に生きてろよって話だよね。そうしたら万人の万人に対する闘争状態だからよろしくない。じゃー落としどころを考えようってことだよね。つながらなくちゃいけないのかな?SNSで仮想的につながったフリしてればいいんじゃない?ってか助ける側が直接助けようとしていて、時代遅れなんじゃない?今はSNSで助け合う時代なんだ。直接触れたくなんてないんじゃない?2019/04/23

くまこ

10
従来の貧困問題から一歩踏み込んだ、社会参加と帰属の機会を喪失した人々を把握する「社会的排除」という考え方と、その対立概念である「社会的包摂」の紹介が興味深かった。ナチスの国家社会主義についてレポートを書く際、現代社会の問題点と対比させていく視点が浮かんできて、とても参考になった。2013/06/23

雨巫女。@新潮部

9
《私‐図書館》私が若者だった頃より、悲惨な現状だと思う。はやい対応策をしなければならないのに、政治がはやく行動を起こして欲しい。2012/11/27

きいち

9
現状から要因、課題、提言と、とても明晰。じゃあ、なぜ、あとはやるだけ、とならないかといえば、自己責任論の人との社会的合意が得られていないから。ロジックを共有して戦略的なコミュニケーションが必要になる。お?それなら当事者として参与できるやん。2012/03/27

苦虫

7
「てゆーか、無縁化してるのは若者だけじゃないんじゃない?」と思いながら読んだので、素直に中身が入ってこなかったけど、確かに若者は無縁化…というか貧困化してるらしい、その原因が無縁化らしい。親の貧困遺伝型とか学校リタイア型とか色々あるけど、縁とか社会保障制度があればなんとかなるよねっていう主張(多分)。海外の政策もよくわかる。『ニートって言うな!』に似てるし、実際本田先生の引用も多い。最終的には地域社会や社会保障の整備に期待してます、と取れてなんだかモヤっとした。あとがきの今後の研究の課題が参考になった。2013/08/27

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