内容説明
人殺しのニュースが報じられない日はない。残忍な殺人鬼が、いつ自分や自分の愛する人に牙を剥くか。治安の回復は急務である、とする声がある。しかし、数々の事件を仔細に検証すると、一般に叫ばれる事態とは異なる犯罪者の実像が浮かび上がる。では、理解不能な凶悪な事件を抑止するために、国はどのような対策を講じているか。そして日本の安全神話はどうして崩壊してしまったのか。さらに、刑罰と出所後の生活、死刑の是非、裁判員制度の意義まで。
目次
第1章 殺人事件の諸相(日本は殺人が多いか;心中 ほか)
第2章 捜査、刑務所生活、そして出所後(捜査;完全犯罪あるいは闇に消える事件 ほか)
第3章 ひとを殺すとはどういうことか(被害者は誰か;遺族の辛さ ほか)
終章 社会的大転換の裁判員制度(まとめとして;裁判員制度と今後の日本の刑事司法 ほか)
著者等紹介
河合幹雄[カワイミキオ]
1960年生まれ。京都大学大学院法学研究科法社会学専攻博士課程修了。現在、桐蔭横浜大学教授。専門は法社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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