出版社内容情報
日本企業の強さの源泉とみなされていたTQC。その実態は……綿密な取材と調査から日本的経営の光と影の歴史を浮き彫りにする。
内容説明
第二の敗戦をもたらした「繁栄の負の遺産」―どこで、何が間違ってしまったのか。TQC、デミング賞に象徴される日本的経営の発生から変質、衰退までを膨大なインタビューと資料分析をもとに、克明に描き出す。本書では、日本的経営の成功を導いたとされてきたTQCとはいったいなんであったのか、その実態に対して、TQCが導入された企業の現場を検証し、改めて事実を掘り起こすという極めてTQC的手法によって迫り、一つの戦後経営史というノンフィクションに描き出してみた。
目次
第1部 デミング賞の功罪(TQCはなぜ滅んだか;全社一丸運動とは何か;デミング賞倒産の悲劇)
第2部 TQCの源流(復興に現れた神様;技術立国のまぼろし;TQC人脈の闇 ほか)
第3部 経営管理の構造(教祖たちの魔術伝説;モーレツ工場の人質(じんしつ)管理
管理経営の万能道具 ほか)
第4部 日本的経営の失敗(企業王国の系列管理;バブルに踊った合理化運動;技術革新の空洞化 ほか)