感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
20
マネジメントの父(ⅰ頁)。視線の一貫性、切り取られた光景の手ざわり感のなかに、逆説的な普遍性が立ち現れる。これが彼の本質(9頁)。我見る、故に我ありといった(17頁)。見る=生きる。世の本質は見えない、聞こえないので、そこに意味を見出すべきだとしている(26頁)。背後、背景への目線に学ぶ。知識社会とは知識が生産手段となるとともに、知識を支える価値の源泉が人間そのもののなかにしかない社会(36頁)。働きながら学ぶ彼の譲れない条件(64頁~)。経営学でなく政治学博士とは(66頁)。市民大学院の如し。 2014/12/15
えりすこ
4
マネジメントについて知りたいと思って手に取ったのですが、どちらかというとドラッカーという人間そのものの入門書という趣で、期待していた内容とは少し違ってました。ただし、内容はすこぶる面白い。ドラッカーがどのような時代を生き、なぜこのような考え方をするに至ったのかという過程を丁寧に説明してくれます。良本です。 2015/04/24
Tomotaka Nakamura
2
これで入門するのは無茶な話。ある程度ドラッカーを学んだ人が、思考をまとめるのに読むのがオススメ。やはり何回読んでも示唆に富んでおり奥が深い。2014/11/06
オオクミ
2
ドラッカーさんご本人とのやりとりをたくさん経験している上田さん(と井坂さん)だから、書けた本。極端に言うと、アメリカ合衆国にここまで理解している人はいないのかも。上田さんが語ってるみたいに感じた。ポストモダンの作法が何度も出てくる。すぐあるべき論をかざしてしまう自分としては、反省しきり。ハッとさせられるとこが、たくさんあった。入門となってるけど、ドラッカーがどんな問題意識を持っていたのか、それはなぜかを深く理解するための本。難しい、けど、知性について考えさせてくれた。2014/11/03
やまやま
1
新版は歴史的な流れで整理されているので、世界史として時代背景を知っていると割に取っつきやすいと思います。矛盾かなと思う二つの文章、例えば自己目標管理の要諦は、なるべく自分を大きく変えない範囲で成果を出せるようにするべき(p.163)とある一方で、変化の先頭に立つ覚悟さえ持てば世界のお役にたてる(p.231)と述べていたりしますが、やはりドラッカーさんは「現実から始める必要性」をよく認識させてくれます。経済的利益や競争の問題は、別の識者が視点を変えて議論していることもよくご存じのようです。2019/04/08