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内容説明
率先垂範の精神を欠くリーダー、硬直化した官僚的組織、プロフェッショナリズムの誤解―日本の企業・政府が「失敗の拡大再生産」のスパイラルに陥ってしまったのは、傑出したリーダーが出現しないからだ。いまこそ、戦争という有事におけるリーダーシップを検証すべきである。
目次
1 リーダーシップの本質(求められる「現場感覚」「大局観」「判断力」―戦場のリーダーシップ;名将と愚将に学ぶトップの本質―リーダーは実践し、賢慮し、垂範せよ)
2 組織とリーダーシップ(「攻撃は最大の防御」という錯誤―失敗の連鎖 なぜ帝国海軍は過ちを繰り返したのか;昭和期陸軍の病理―プロフェッショナリズムの暴走;総合国策の研究と次世代リーダーの養成―「総力戦研究所」とは何だったのか;日米比較:名もなき兵士たちの分析研究―「最前線」指揮官の条件)
3 リーダー像の研究(組織人になれなかった天才参謀の蹉跌―石原莞爾 官僚型リーダーに葬り去られた不遇;独断専行はなぜ止められなかったのか―辻政信 優秀なれど制御能わざる人材の弊害;危機に積極策を取る指揮官―山口多聞 理性と情熱のリーダーシップ)
4 戦史の教訓(ノモンハン事件「失敗の教訓」―情報敗戦 本当に「欧州ノ天地ハ複雑怪奇」だったのか;戦艦大和特攻作戦で再現する―合理的に失敗する組織;昭和期陸軍 皇軍派と統制派の確執に見る―派閥の組織行動論)
あとがきにかえて 論理に依存するリーダーの限界―対論 リーダーの「現場力」を検証する(野中郁次郎;杉之尾宜生)
著者等紹介
野中郁次郎[ノナカイクジロウ]
一橋大学名誉教授。カリフォルニア大学バークレー校卒業。専門は組織論。防衛大学校教授、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授などを経て2006年より現職。2002年紫綬褒章受章、2010年瑞宝中綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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