人生が楽しくなる絵画の見かた―ゴッホ以後の100年をどう見るか 大橋巨泉の美術鑑賞ノート〈5〉

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  • サイズ A5判/ページ数 236,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784478021200
  • NDC分類 707.9
  • Cコード C0071

目次

人間不在のセザンヌの作品にボクは感動したことがない!
溢れんばかりの才能を堕落させたゴーギャンの出世欲
生き急いだ超天才ゴッホ夢は百年後に立派にかなえられている
「新様式の旗手」といわれたが理論的すぎたかもしれないスーラ
誰の真似でもない彼だけの芸術を生み出したクリムト
二十八歳で夭折したシーレは、エロスだけでなく、家並みも美しい
どんなエロティックなヌードでもモディリアーニの絵はなぜか哀しい
不幸な容姿になったロートレックを支えたのは「実存主義」だったか!?
近代絵画の最後の抒情を描いたエコール・ド・パリの「外人」達
ドイツ表現主義に先んじて独特の世界を生んだ北欧のムンク
マティスは、絵画の再現性や立体感を拒否し、平面で色彩に語らせた
一人の女と風景だけを描きつづけたボナールは幸せな「変わりもの」だった
セックスにつき動かされたピカソは果たして幸せだったろうか
見るものに謎解きや、勝手に物語をつくらせてくれるホッパーの世界

著者等紹介

大橋巨泉[オオハシキョセン]
本名・大橋克巳。早稲田大学政治経済学部新聞学科中退。ジャズ評論家、テレビ構成作家を経て、テレビタレントに転身。『11PM』、『クイズダービー』、『世界まるごとHOWマッチ』などヒット番組を数多く手がけた。1990年、セミリタイアを宣言し、日本、カナダ、ニュージーランドなどに家を持ち、季節ごとに住み分ける「ひまわり生活」を送る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホークス

42
2012年刊。対象は後期印象派(ポスト印象派)。著者のゴッホ好きとセザンヌ嫌いに同意見。セザンヌの理論は優れているのだろうが、私は美を感じない(著者は人間不在だと言う)。ゴッホは少数派の精神傾向のために阻害され、革新者にもなったが、何より美によって人間の可能性を示した。それは、多様性がなぜ生き物にとって重要か、に通じていると私は思う。著者は60代からの鑑賞で、絵画がもたらす安らぎや楽しさを自分の言葉にした。最終の本書でもクリムトやシーレの風景画を見出し、絵画の持つ官能性を説明する。最後まで意欲的だった。2022/12/26

ぽんきち

22
「専門家の書く解説書ではない。「ボクはこう感じた」だけを書きたかった」という巨泉氏の絵画解説書。数年ぶりに積読本の中から発掘。5巻しかないという事は、ゴッホの事さえ読めればいいと思って買ったみたい(^^;巨泉さんなら小理屈こねずに好きとか嫌いとか言ってくれそうだという期待に見事応えてくれてます。ゴッホが好きならゴーギャンが嫌いなのは想像できたが、セザンヌにも手厳しい。絵画を通して画家と語り合うという氏の鑑賞の仕方は素敵だな。もっと美術館に行ってみようと思わせてくれる一冊。2015/11/18

がんぞ

6
p5「お祈りのための『お札』だった中世の宗教画に、人間としての感情を吹き込んだルネサンス」「その『理想化』を弱め、現実感を与えたバロック」「庶民の日常に題材を広げた17世紀オランダ絵画」「夢の世界を描いたロココから新古典、ロマン主義」、しかし《越えられない壁》は『美しい』と見られる様に画く理想化であった。「これに訣別したクールベ、マネ‥その先達としてのゴヤを加えた3人が現代絵画の『祖』だと考えている」以上、前巻までの粗筋。セザンヌ(×)、ゴーギャン(◯→●)竜頭蛇尾、ゴッホ(◎作品に自らの命を吹き込んだ‥2016/09/11

nizimasu

4
巨泉さんの65歳から始めた西洋美術鑑賞もいよいよこの第5巻でフィナーレ。やはり、この本では執筆のきっかけとなったゴッホにつきるだろう。意外とゴーギャンに意地悪だったり、スーラにもちょっと噛み付く。というのは、それなりに鑑賞を重ねた上からか。1巻から読んでいるだけに欲底ここまでという感じもあったり、後期高齢者になった巨泉さんのありようというのも美術鑑賞という視点以外からも参考になると思う。とりあえず、ご苦労様です。素敵な初心者向けシリーズをありがとう2012/10/13

2
ゴッホ以降の画家を中心に書かれた西洋絵画の解説本。好き嫌いがはっきり書かれてて批判もされててすごいなぁ〜と。1番すごいと思ったのは65歳で西洋絵画に目覚め、世界中の美術館を飛び回り本に載っている絵の95%は実際に目にしているということ…。これシリーズの5作目みたいだから、過去のものも読みたいなぁ。2,3が入手困難そう…。そして、大橋巨泉さんがどんな方かも知らずに読み始めたのですが、芸能人だったんですね…!2019/01/22

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