医者の僕が認知症の母と過ごす23年間のこと

個数:
電子版価格
¥1,430
  • 電書あり

医者の僕が認知症の母と過ごす23年間のこと

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年05月22日 04時34分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784426128128
  • NDC分類 493.75
  • Cコード C0047

出版社内容情報

テレビ朝日系『ドクターX~外科医・大門未知子~』医療監修の現役医師が綴る
息子としての誠心、医師として描く展望
兆候、検査、施設選び、予防と対策……そして、それでも失われないもの
――家族と自分のために考えたい認知症への備え

認知症に不安を抱いている方へ
母の病と長年向き合ってきた現役医師が
自らの反省を込めて今、伝えたいこと――


「私、失敗しないので」
 僕が医療監修を務めるドラマ「Doctor-X~外科医・大門未知子~」、主人公の決め台詞だ。この台詞には、僕が長年自分自身に言い聞かせてきた医師としての思いが反映されている。
 ところが、僕は失敗した。それも、僕を心から愛しみ育ててくれた、かけがえのない母に対して。
 僕の母は、23年前にアルツハイマー型認知症を発症し、現在施設で暮らしている。認知力や短期記憶力が日に日に衰え、今では僕以外の家族のことは、ほとんど誰だかわからない。
 アルツハイマー型認知症の多くは、年単位で緩やかに進行する。本人は病識に乏しく、家族はそれと気づかないうちに進んでしまう場合が多い。検査や治療に取りかかるのが遅れても致し方ないと考える人もいるが、僕について言えば、致し方ないでは済まされない。徐々に進行するとはいえ、僕は自分が途方に暮れるまで、家族や主治医と忌憚なく話し合うことも、情報を共有し協力し合うことも、できなかった。
 母に心の底から謝罪したい。僕はこの深い後悔や反省を、本書にまとめてみようと思った。これは母がどのように認知症を発症し、僕らがどう対処し向き合ってきたかを詳述した、23年に及ぶ一認知症患者とその家族の記録である。息子として、医師として、自らがどのような過ちを犯し、その反省から何を学び、考え、どのように行動したかを、恥をさらす覚悟で、包み隠さず書き綴ったつもりである。
 言い訳になるかもしれないが、僕は認知症の専門医ではない。したがって、認知症の予防や治療についての専門的な医学情報を知りたい読者には、物足りなく感じるかもしれない。だが、医師としての経験や知識、母のケースから僕なりに得た認知症に関する知見をもとに、認知症の予防や改善に役立ちそうな内容を、できるだけ盛り込むよう努力した。介護施設の方々にも多大なるご協力をいただき、認知症に対する施設の取り組みなども紹介した。そして最後に、認知症を通して痛感させられた「死」というものについても、自分の思うところを述べさせてもらった。
 本書が家族の認知症で悩む方をはじめ、医療者や介護従事者など、認知症と日々奮闘する方々、そして今後直面するかもしれないすべての方々に何らかのヒントをもたらし、深刻な認知症問題の改善に微力ながら貢献できれば幸いである。
(本書「はじめに」より)

内容説明

テレビ朝日系『ドクターX~外科医・大門未知子』医療監修の現役医師が綴る、息子としての誠心、医師として描く展望。兆候、検査、施設選び、予防と対策…そして、それでも失われないもの―家族と自分のために考えたい認知症への備え。

目次

序章 それは振り込め詐欺から始まった
第1章 忘れる、怒る、無頓着になる。我が家を襲った認知症という嵐
第2章 検査は絶対、「いたしません!」
第3章 なぜ、しっかり者で社交的な母は認知症になったのか
第4章 母、「人」によってよみがえる
第5章 僕なりに考える、認知症の予防と対策
第6章 医師として考えること、息子として思うこと
エピローグ たとえ血のつながった母親じゃなくても

著者等紹介

森田豊[モリタユタカ]
1963年東京都台東区生まれ。医師、医療ジャーナリスト。秋田大学医学部、東京大学大学院医学系研究科を修了、米国ハーバード大学専任講師等を歴任。現役医師として医業に従事し、テレビ朝日系『ドクターX~外科医・大門未知子~』の医療監修を行うなど、種々のメディアや講演等で幅広く活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

香菜子(かなこ・Kanako)

23
医者の僕が認知症の母と過ごす23年間のこと。森田 豊先生の著書。テレビ朝日系『ドクターX~外科医・大門未知子~』医療監修をしておられる森田先生。森田先生ご自身が認知症のお母さまと過ごした実話だから説得力が違います。認知症や家族との関係や認知症患者さんとの関わり方についてを森田先生から教えてもらえるような良書。森田先生のような社会的にも成功されていて立派でお優しい息子さんを持たれた森田先生のお母さまはきっとお幸せなはず。 2022/08/04

ときわ

9
う~ん、この方医者なのになあ。当時はあまり一般に知られていなかったという言い訳が各所にあり、でも私はその同じ時期に自分から情報を取りに行って、知ってたことばかりだった。医者ならもっと情報を得やすかったのでは?当事者の家族なのに!と無自覚さに驚いた。確かに当時は痴呆症(今は認知症)は治療法がない病気だったし、今でも確かに効き目がある治療は期待できない。でも対応次第で生活の質を保つことは出来ると当時でも新聞や本で発信している医師はいた。ずいぶん頼もしくて助けられた。この方何を見ていたんだろう。2023/04/20

ゆうみ

8
医師としてではなく、認知症になった母を持つ者としての体験エッセイ。初期に認知症に気付けなかった後悔が繰り返し書かれているが、初期認知障害と判明したところで完治する薬もない。少し遅らせる薬・周りの接し方や生活の工夫 位しか対応がないのが現状。 一番心に響いたのは「もはやタブー視できない安楽死という選択」。子供に多大な負担を強いるのだったら、元気なうちに「認知症が悪化したら安楽死を」と願うかな。2023/01/08

なりぶぅ

8
介護職をしつつ実母を介護している身なので、森田先生の経験談はよく解る。私は介護は社会化されるべきと考えているので、家族で抱え込まずに周囲に助力や協力を求めたほうがいいと思う。同じ介護でも職業としての介護と家族介護では負担が違いすぎる。時間が来れば終わる仕事に対し、24時間365日休みなくいつ終わりがくるかわからない家族介護は精神的にも肉体的にも辛い。認知症の人にとって一番幸せな時代を共にした家族は、いつか忘れてしまう日が来ても大切な存在。だからこそ自戒も込め、逢える時は互いに笑顔で向き合って欲しいと願う。2022/10/27

skr-shower

2
身内に診断を下すのはやはり難しいのか。何が適切な治療なのかもよくわからないし悩む。2022/12/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19870962
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。