「知の再発見」双書
ロシア正教のイコン

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  • サイズ B6判/ページ数 142p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784422212135
  • NDC分類 198.19
  • Cコード C0314

出版社内容情報

ビザンティン帝国を起源とするキリストや聖人を描いたイコン(聖像画)。圧倒的な図版で魅せる、その歴史と美麗な作品。

ビザンティン帝国を起源とするキリストや聖人を描いたイコン(聖像画)。人びとはイコンを聖堂や家にかけ、聖遺物と同様に敬った。しかし、イコン崇敬を異端とするイコノクラスム(イコン破壊活動)も経験し、イコンの教義はロシア東方正教会の信仰の一部として受け継がれていく。奇跡を起こしたイコンの逸話やイコンの制作工程の解説、イコン画家の考察を含め、圧倒的な図版で魅せるロシア正教のイコンの完全版。

第1章 ロシアの「プリミティヴ・アート」
第2章 「人の手によらない」像
第3章 「新しい国民」と初期のイコン
第4章 伝統と革新
第5章 本物の像から聖なる像へ

資料編
1 教義上の根拠
2 アンドレイ・ルブリョフに関する資料
3 16世紀と17世紀のイコン崇敬
4 イコンは芸術作品か?
5 神学の復興
6 イコンのための学問

目次

第1章 ロシアの「プリミティヴ・アート」
第2章 「人の手によらない」像
第3章 「新しい民族」と彼らの初期のイコン
第4章 伝統と革新
第5章 本物の像から聖なる像へ
資料篇―さまざまなイコン(教義上の根拠;アンドレイ・ルブリョフに関する資料;16世紀と17世紀のイコン崇敬;イコンは芸術作品か?;神学の復興;イコンのための学問)

著者等紹介

メドヴェドコヴァ,オルガ[メドヴェドコヴァ,オルガ][Medvedkova,Olga]
フランス国立科学研究センター(アンドレ・シャステル研究センター)研究者。ロシア・モスクワ生まれ。モスクワ大学卒業。社会科学高等研究院(パリ)歴史・文明学博士。パリ第4大学(ソルボンヌ)研究指導資格保持者。ロシア美術に関する論文を多数執筆

黒川知文[クロカワトモブミ]
1954年生まれ。東京外国語大学ロシア語学科卒業。エール大学大学院博士課程(歴史学)に留学し、一橋大学大学院博士課程(社会学)修了、東京大学大学院博士課程(宗教学)修了。文学博士(東京大学)。現在、愛知教育大学教授。宗教史専攻

遠藤ゆかり[エンドウユカリ]
上智大学文学部フランス文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ねこ

115
イコンとは…カトリックでもプロテスタントでもない東方正教会(ロシア正教もその一つ)の「聖像画」である。文豪ドストエフスキーも自分の書斎にイコン棚があった。イコンは偶像ではなく、それを通して神を見るものである。また、民衆の立場では奇跡の力を宿す「聖なるもの」でもある。言い伝えでは最初のイコンはイエス自身が自分の顔に布を押し当て刻印したものとされる。時代が下るに従って聖母マリア、聖人、聖三位一体、預言者達の幻影…とその対象を広げていった。私は何故か14世紀末 アンドレイ•ルブリョフ美術館の「聖顔」に惹かれる。2023/06/18

獺祭魚の食客@鯨鯢

48
 ロシア正教は東方キリスト教であり原始キリスト教の一つである。偶像崇拝が禁止されている。(モーゼの十戒)  イエスという人間を神格化する三位一体思想を否定し物欲を肯定したのがプロテスタントである。  ロシア正教は偶像崇拝の禁止の代償として「イコン」(コンピュータのアイコンの語源)を作り聖人への崇敬行為を行った。  カトリックのイエズス会だけでなく、プロテスタント、イスラムもそれぞれの教義を大義にして無慈悲に他民族を蹂躙してきた。(帝国主義)  ロシア正教もその例外を免れていない。  2022/04/22

組織液

17
ビザンティン帝国で生まれたイコンがどのようにロシアに伝わり発展し、近代において西欧に評価されて行ったのかがなんとなく分かりました。一番面白かったのは一章ですね。美術史関連疎いんでこの辺もう少し詳しく書いて欲しかったです。「人の手によらない」「本物」のイコンが個々に特徴のある画家の作品となっていく…。うーんしかしこのシリーズ読みづらいですね()2022/11/13

それん君

12
ウスペンスキー大聖堂とアンドレイルブリョフ美術館のイコンが一番好き。目の下の涙袋の部分が真っ黒で目も生きているよう。言っちゃダメだけどまるでゾンビみたい。「イコンは人影を描かない。遠近法を無視する」という説明には納得しました。2017/03/13

いくら丼

8
このシリーズはいつも、隅々まで読んで途中でしんどくなる……ので、今回は割り切ってキャプションも図像もほぼ全て無視!(笑)流れを掴むつもりで読みました! が……ええと、正直掴みきれた気はしないです。確かに面白かったし、読みやすくはなったんですが……一つ一つの解説や出来事は「なるほど」と思っても、ふと流れを振り返ると「なんでこうなったんだっけ?」という感じ。やはりもう少し色々読む必要がありそう。個人的にはイコンそのものよりロシア正教の歴史が目的で、イコノクラスムを取り巻く流れが嬉しかったですヽ(=´▽`=)ノ2022/05/22

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