フランス植民地主義の歴史―奴隷制廃止から植民地帝国の崩壊まで

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  • サイズ B6判/ページ数 358p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784409510490
  • NDC分類 235.05
  • Cコード C3022

出版社内容情報

奴隷制は文明の恥、植民地化は後進国の「文明化」、というフランス植民地主義の全体像を初めて把える。

内容説明

植民地=文明化という論理の分析。V・シュルシェールら奴隷制廃止論者が熱心な植民地拡張論者だったのはなぜか。アルジェリア、西アフリカ、インドシナ、カリブ海に刻んだ150年間のフランス植民地主義の歴史を本国と関連させて辿り、第二次大戦後の民族独立戦争からクレオールの復権の意味までを視野に収めた意欲作。

目次

序 なぜフランスの植民地か
第1章 奴隷制廃止と「文明化」
第2章 カリブ海からアルジェリアへ―イスマイル・ユルバンを通して
第3章 帝国主義の時代
第4章 「危機の二〇年」の諸相
終章 「オクシデンタリズム」を問う

著者等紹介

平野千果子[ヒラノチカコ]
1958年東京都生まれ。1981年上智大学外国語学部卒。パリ政治学院、パリ第一大学に留学。鈴鹿国際大学助教授を経て、2001年から武蔵大学人文学部助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MAT-TUN

8
非常に面白い。筆者の筆力に感服します。アルジェリアとフランスの関係が歴史的経緯を踏まえて良くわかる。「文明化」という言葉を初めて知った。ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」の舞台である1830年の7月革命と同じ時期にフランスはアルジェリアに出兵して征服し植民地化していたんですね。。フランスは革命の国、人権宣言の国だからこそ、結果として植民地主義を展開した側面があるという指摘は興味深かった。そういやモンテスキューやポアンカレの書物にも野蛮人などの語が結構ある。2013年のアルジェリアのテロ事件に関連して読む2013/02/20

azur

1
教科書みたいな本。主に19世紀なので、自分の関心ある文学史や文化史にリンクするところ。2019/05/17

栗山 陸

1
教授に貸していただいた。読みやすく、興味を惹きやすい感じ。僕みたいな入門者にはちょうどいいんだろう。2011/12/13

MIRACLE

1
評価△。著者の主張は共和国の理念があったがゆえに、フランスでは奴隷制廃止と植民地拡大とのあいだに、矛盾はなかった。それゆえ、この国では植民地主義にたいする批判も生まれにくい、ということだ。しかし、それは理論上の整合性を述べただけのことだ。そのため、フランスではなぜ18世紀に植民地拡大をはかったか、という核心には至っていない。くわえて、読み進めるほど、著者の議論は小手先の解釈が増えていき、説得力を失っている。最後に、事実関係について。著者による仏領コンゴの記述は、ベルギー領コンゴの話ではないだろうか。2011/04/02

三門 優祐

1
論文資料。興味のあるところ以外はパラパラと。2009/06/22

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