内容説明
東日本大震災から一年以上が経過した。瓦礫こそ撤去されつつあるものの、被災地の復興は遅々として進まない。人の営みや、まちの賑わい―「普通の生活」は、いつ取り戻せるのか。自らも阪神・淡路大震災を経験し、神戸から応援教師として赴任した“まいど先生”こと小野寺徹平は、子どもたちに希望の光を灯そうと奮闘する。『そして、星の輝く夜がくる』に続く第二弾。
著者等紹介
真山仁[マヤマジン]
1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004年、企業買収の壮絶な舞台裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
puu
19
震災3部作の第2部。前作から大分間が空いてしまったが。前作でも思ったが今作もまたリアル。現地で本当にあった事の様。最終章にさつきが登場し3部への期待が高まる。「俺たちが望んでいるのは普通の生活なんだよ」部外者が口を出せる事は少ないのかもしれない。 能登の地震もやはり日本は地震大国である事に気付かされた。出来る備えをする事が大事なのだろう。最終3部へ。2024/02/04
masayuki
10
今年も3月11日が巡ってきた。この日が近づくと何とも言えない感覚になって落ち着かない。そんな中で手に取ったのがこの本。「応援教師」となって神戸から遠間第一小学校へ赴任した小野寺徹平の奮闘ぶりを描く。優しかった自衛隊員の死。被災地からの転校。海が見えなくなる防潮堤の工事。いろいろな問題に、子どもと被災地の人たちに寄り添いながら格闘する小野寺の姿は読み手の心を揺さぶる。被災した人たちに心を寄せながら多くの人に読んでほしい。子どもたちの健気さが、被災者でない私たちにも力を与えてくれるだろうから。2021/03/11
ショコラ♡
4
「そして、星の輝く夜がくる」に続く第二弾。東北の小学校にやってきた小野寺先生の二年目。子どもたちの心の中に希望の光はまだ灯らない。復興もなかなか進まず、行政と地元民との間には溝が。あんちゃんが言う普通の生活が一番の望み。でもそれをかなえるには行政の力も必要で、だけどやり方が違うと思う。擦り合わせがうまくいかないまま時間だけが過ぎてしまうのだろうか。本当の復興って何だろう。2021/04/08
安東奈津
3
★★★☆ 震災三部作の1、3が未読。 2021/08/05
sohmah147
2
真山仁の遠間;陸前高田と熊谷達也の仙河海;気仙沼の一連の作品は震災文学とでも言うべきジャンルの二大巨頭2022/04/09