祥伝社新書<br> 憂国論―戦後日本の欺瞞を撃つ

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祥伝社新書
憂国論―戦後日本の欺瞞を撃つ

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784396115081
  • NDC分類 304
  • Cコード C0231

内容説明

トランプ政権誕生以後、日本の対米追従はますます加速している。政府は、国富を犠牲にしてまでも、自己保身を図っているのだ。「堂々たる売国」である。いっぽう、戦後の日本には、真に国を憂れた人たちがいた。三島由紀夫、野村秋介、そして数多の右翼・左翼の活動家たちだ。彼らはいかに日本を変えようとしたのか。売国がまかり通る今、彼らが活動をしていたころよりも、はるかに時代の空気が悪くなっている。国民全体がレベルダウンしているのではないか。信念の政治活動家と気鋭の政治学者が、それぞれの視点から国を思い、戦後の政治活動、天皇の生前退位、憲法改正、日本の政治の現在と未来について語り下ろした。

目次

第1章 三島由紀夫と野村秋介(幻の皇居突入計画;磯部浅一の霊が憑いていた? ほか)
第2章 戦後の「新右翼」とは何だったのか(新右翼の誕生;公安警察と右翼の癒着 ほか)
第3章 天皇の生前退位と憲法改正(山本太郎直訴事件の顛末;天皇の政治利用ではない ほか)
第4章 日本の行く先(『戦争論』が右翼青年を生んだ;過激なネトウヨたち ほか)

著者等紹介

鈴木邦男[スズキクニオ]
1943年、福島県生まれ。政治活動家。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。学生時代は「生長の家」学生会全国総連合の書記長として活躍、その後、全国学生自治体連絡協議会委員長を務めた。「一水会」を創設し、新右翼の理論家として名を馳せる。現在は政治団体から身を退き、幅広く活動

白井聡[シライサトシ]
1977年、東京都生まれ。政治学者、思想史家、京都精華大学人文学部専任講師。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位修得退学。博士(社会学)。著書に『永続敗戦論』(太田出版・講談社+α文庫、第35回石橋湛山賞、第12回角川財団学芸賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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hk

23
これはなかなか面白い一冊だ。わけても「新右翼」の鈴木邦夫氏による特高警察と公安警察の関係、そして公安・右翼・やくざの持たれあいの関係についての講釈は読み応えがあった。とどのつまりが、公安は右翼をけしかけ、左翼と右翼を衝突させることで左翼の力を適度に削いで革命を防止していたということか。まあ治安維持法の執行機関である特高警察を発祥とするのが公安警察なので、反共産・反左翼のDNAを継承しているのは当然だ。冷戦が終結し、学生運動などが「昔話」や「民間伝承」の類となった今では、こうした話はたいへんに貴重である。 2019/12/03

はるわか

20
国家で一番大事なことは戦争をしないこと。21世紀の愛国者の使命はナショナリズムを解毒すること。結論を急ぐ代わりに開かれた議論の場を維持する。いろいろな経験を重ねたにもかかわらずエリート官僚の幼児的全能感。エリート意識と愛国心で何でもやってしまう、一種のサイコパス。天皇・皇后と安倍政権の深刻な対立。天皇の抱く国民統合への危機感。明治維新で長州人がやったことはまさに天皇の政治利用。長州の連中ほど天皇をドライに見ている者はいない。二重の法体系:日本国憲法の上位に日米安保体制がある構造こそ問題の本丸。2018/07/17

こも 零細企業営業

11
この人達の話は人命が凄く軽い。 男らしく死ぬ事に拘りがあるようだ、矜持の為に死ぬのが当たり前だ、恥をかくなら死を選ぶだろうと勝手に決め付けてる時がある。 その根底に武士の誇りが見えてくる。 何かあったら命を賭けて責任を取る事を覚悟してる。 死んで詫びる。 そんな心意気は今の政治家やジャーナリストには見えてこない。 官僚は元々責任は取らないから腐るのが早い。保って50年。2019/11/21

どら猫さとっち

8
一水会を立ち上げた鈴木邦男と「永続敗戦論」の白井聡が、「堂々たる売国」に向かう日本を憂いながら、これから何が必要かを、熱く語り合う対談本。最初に三島由紀夫や野村秋介について言及しているのが興味深い。いま右傾化している日本において、本書を読むことはかなり必要ではないだろうか。2017/08/23

犬養三千代

6
賢者と賢者あるいは真っ当と真っ当の対決。白井が鈴木の懐に飛び込み、鈴木の過去を揺さぶる。 三島、野村、そして現在の今上陛下と安倍晋三政権とのバトル。山本太郎直訴へのアンサー、リプライがあったとは。栃木への私的なご旅行で田中正造に思いをはせられたのはそのリプライだという。 これからも、この二人に注目していきたい。2017/09/12

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