連塾 方法日本〈2〉侘び・数奇・余白―アートにひそむ負の想像力

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連塾 方法日本〈2〉侘び・数奇・余白―アートにひそむ負の想像力

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  • サイズ B6判/ページ数 471p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393332979
  • NDC分類 210.04
  • Cコード C0036

出版社内容情報

こんどは日本のアートに切り込む!
待望の第二弾いよいよ登場。なぜ日本の美・芸術は世界に注目されているのだろうか。日本人でありながら私たちが気付かずに通り過ぎてしまってきた「日本の美術」の原点を振り返る。なぜ、水墨画が日本で発展したのか。日本画が洋画に対して誕生した理由とは。お寺の枯山水の意図するところは何か。イサム・ノグチが彫刻に込めた思いとは。いまここに「見えていないもの」を「魅せる」、「負の想像力」とは何か。

内容説明

山水ラディカル、侘び寂びアバンギャルド。「見えないもの」を「魅せる」、方法日本、究極の「負の想像力」。日本美術の見方が一変する。衝撃の日本論第2弾。

目次

第4講 「文」は記憶する 目の言葉・耳の文字・舞の時空・音の記譜―インタースコアとインタラクティブシステムの歴史(並列する文化;インタースコアとしての日本;森林文化のメソッド ほか)
第5講 日本美術の秘密 白紙も模様のうちなれば心にてふさぐべし―枕草子・枯山水・宣長・幕末三舟・イサムノグチ・三宅一生(梅窓院から日本を考える;「連塾」とは編集の場である;「好み」とは何か―椅子は奏でる ほか)
第6講 「負」をめぐる文化 正号負号は極と極。いづれ劣らぬ肯定だ―引き算と寂びと侘び(夢窓・心敬から天心・九鬼へ)(「場」と「関係の発見」人は自然か、人工か;日本の健康状態;日本になったもの ほか)

著者等紹介

松岡正剛[マツオカセイゴウ]
1944年、京都生まれ。早稲田大学出身。東京大学客員教授、帝塚山学院大学教授をへて、現在、編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。情報文化と情報技術をつなぐ研究開発に多数たずさわる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

非日常口

29
日本の文化が「わび・さび・萌え」となったと聞いてから何年経ったか。現代の市中の山居はスマホなのかもしれないが、そこに余白はなく光の粒で埋められる。「白紙も模様のうちなれば心にてふさぐべし」。ウツとウツツの移ろいには、心の鬱ぎ(ふさぎ)も肯定される。残山剩水越しに数寄を見て、不完全と真摯に向き合うカギリの創造が、水墨によって胸中の山水にあわい広がりを持たせる。寄物陳思の滲みは、而今の山水にアクチュアルな揺らぎをもたらす。伝統と革新は同じものであり、違いは背景による。日常と非日常の境い目を知ろうとする一冊。2016/03/10

おおにし

9
第四講で紹介されている1970年代に松岡さんが編集した雑誌「遊」は「編集というものは、ある閾値を超えるまで大量のものを踏査することによって初めて駆動するものなのです」という彼の言葉どおり、森羅万象の情報が緻密につめ込まれた素晴らしい雑誌で今でも愛読しています。連塾の講義の根底にはこの編集の手法があるのだなと改めて気づきました。また、2004年放送のNHK人間講座「おもかげの国うつろいの国」で松岡さんが述べようとしていたことが、今回第六講を読んでようやく理解することができたのは収穫でした。残り第三巻も期待。2012/12/18

Takahiro Imaki

5
方法日本の第二弾。この本は何度読んでも新しい発見を得られる本だと感じました。岡倉天心、内村鑑三など、名前だけは知ってるって感じだったけど、今や興味津々に(笑)日本のアートについて、必ず良い気づきが得られる良書でした。また、暫くしたら読み返そうっと。2012/06/19

かりん

5
5:なんでこの本が1,800円なのでしょう。値千金。しかし一読じゃ生かせなそう。■にほん/にっぽん。大量の情報を集めて突き合わせる。オフサイド。五線譜。部分と全体を分断しすぎ。多様性を生かすには、新たな多様性と旧来の多様性のあいだに何かを生んでいくべき。このズレこそが日本なのだ、日本語なのだ。「無」は「ない」のではなく、「ある」。神社には「何もない」。故意に何かを仕立てずにおいて、想像のはたらきでこれを完成させる。本気の「和」というのはものすごいアヴァンギャルドなんですよ。意識が速いんですね。多様と一途。2010/10/02

qwel21

5
日本とその奥に潜む「方法」について知りたければこの1冊。日本美術について何も知らなかったので、この本を読んでもっと知ってみたくなりました。伝統芸能恐るべし。2009/12/28

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