出版社内容情報
21世紀は共生社会と言われる。今まで以上に、国や民族文化の違うものどうしが出会い、かかわりあい、ともに生きることが求められる。多文化共生コミュニティの形成である。本書はこのような今日的課題を視野に、異文化間コミュニケーションの専門家が研究の成果を基礎に、現実的な問題を分析し、解決の道を探る。異文化間コミュニケーションの新しい研究方向を示すとともに、この研究分野が今後の共生社会の組織と運営にあたって極めて重要であることを明らかにする。
目次
第1部 異文化間コミュニケーションの課題と展望(多文化世界の異文化間コミュニケーション学―21世紀のよりよき異文化間教育への提案;英語の多文化化と異文化間リテラシー―異変種間相互理解不全問題の克服を目指して;異文化間コミュニケーションの将来―IAICS研究生活20年の展望)
第2部 異文化間コミュニケーション理論の方向性(文化的アイデンティティを越えて;文化の発生:「現在」を理解し、「過去」を問い直す)
第3部 バイカルチャーとマルチカルチャーの最前線(承諾獲得に関する比較調査:中国・日本・米国;コミュニケーションと文化の進歩;日本人とタイ人の異文化間コミュニケーション―バンコクでの調査から見えてくるもの;紛争解決のための面子と面子交渉に関する中国的概念―紛争交渉と紛争解決における中国人の間接的面子保持戦略VS.アメリカ人の直接的面子保持戦略;中国の合併企業における対立管理方式の評価)
第4部 研究成果の応用(ヨーロッパの言語政策における四つの提言;外国語授業における隠れた文化―教える側と学ぶ側の考え方の違いを超えて)
著者等紹介
本名信行[ホンナノブユキ]
青山学院大学国際政治経済学部教授。国際異文化間コミュニケーション研究学会(IAICS)会長(2007‐2009)。日本「アジア英語」学会会長(2000‐2009)。研究分野は、多文化言語としての英語、異文化間リテラシー、言語意識論、言語監査論。Asian Englishesの編集長、World Englishes、English Today等の編集顧問。中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会外国語専門部会委員
竹下裕子[タケシタユウコ]
東洋英和女学院大学国際社会学部教授。国際異文化間コミュニケーション研究学会(IAICS)アドバイザリーボードメンバー(2008‐)。日本「アジア英語」学会理事。研究分野は、社会言語学、英語教育、異文化間コミュニケーション。Asian Englishes編集者、神奈川県逗子市教育委員会委員長(2003‐2008)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 小学館ロベール仏和大辞典