出版社内容情報
民俗学者・赤坂憲雄の対談集。ジャンルを越え、15人の碩学と語り合った多様な声の記録。
〈東北学〉の提唱者として知られる民俗学者・赤坂憲雄の対談集。芸能、差別、民俗学、人類学など、ジャンルを越え、15人の碩学と語り合った多様な声の記録。
【著者紹介】
1953年、東京都生まれ。学習院大学教授。福島県立博物館館長、遠野文化研究センター所長。東北文化論を専門として「東北学」を提唱。
内容説明
いくつもの“日本”と、これからの“東北”を考えるために赤坂憲雄が15人の碩学と語り合った多様な声の記録。
目次
アジアのなかの天皇制(山折哲雄)
「アジア」という語り―「東亜」の持つナショナリズムと多元性(子安宣邦)
三百万の死者から二千万の死者へ―戦後に死者を弔うしかた(加藤典洋)
贈与の新しい形(吉本隆明)
日本文化に開ける風穴―歴史と人間の持続性の問題(中沢新一)
民衆史と民俗誌(色川大吉)
路地よ、再び(宮崎学)
日本文化の伏流水としての被差別民衆(沖浦和光)
日本文化の多様な構造―民族誌の古層をめぐって(沖浦和光)
日本文化の基層と構造(大林太良)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
13
山折哲雄先生は、参与観察という擬似科学的方法を疑うことを提案される(39頁)。研究者が中立・公平な理論を構築するには当事者になってはならぬ。民俗学では不満なのだ。色川大吉先生は、民衆史。民衆精神史、民衆思想史から始まる(154頁)。だからこそ、自分史をも研究上重要資料として活用する視点が出てくる。山口昌男先生によると、勝野金政はアナキストで島崎藤村と親戚であった(331頁)。機会があれば勝野氏のことは調べてみたい。山折先生は、北斎や広重の富士山の絵と旅人の大小は山の存在感を強調したかったため(416頁)。2014/01/28
HTたまにYN@ぬ 積読消化中
0
色々と整理しながら読む必要が出てきたので、目次書き写して再読リストへ2016/10/24