禅という名の日本丸

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  • サイズ B6判/ページ数 353p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784335551017
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C1036

内容説明

日本人は、自分自身をどうイメージしてきたか?弓・石庭・禅など、日本文化の情報がどのように外国に伝わり、それが日本にどのように環流して、日本文化を組み替えていったか。意表をつく視点から日本人のセルフ・イメージを探る、知の冒険。

目次

第1章 ホンモノとイカモノのあいだ
第2章 弓と禅の謎
第3章 神話の解体
第4章 消された経歴
第5章 石庭はきれい?
第6章 鏡像の受容

著者等紹介

山田奨治[ヤマダショウジ]
1963年、大阪生まれ。人間文化研究機構・国際日本文化研究センター・助教授。総合研究大学院大学・文化科学研究科・助教授併任。筑波大学大学院修士課程医科学研究科修了。京都大学博士(工学)。日本アイ・ビー・エム、筑波技術短期大学勤務を経て、1996年より現職。専門は情報学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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メイロング

4
面白いなあ! 禅的な自由な解釈が許されるはずなのに、紋切り型の解釈しか許されなくなったのはなぜか。その問いかけに十分に答えてくれた。また「『~こそ日本文化を代表する物だ』という言説は、その成立を疑ってかかれ」という忠告に、私は漫画、アニメ、ゲームという分野を思い出しました。「外国がすばらしいって言ってるから」という私たち自身による、私たちのための日本文化称揚のパターンが、今も通用してしまっている。時代をへても古くなりにくい論説文だと思います。2012/03/22

星野七生子

3
日本文化を何でも禅に結びつけるわりに日本文化についても禅についても何も知らない、という知識人たちが日本の伝統をでっちあげてきたのだなあ、と思えます。ヘリゲルにしても大拙にしてもうさんくさく見えます。龍安寺の石庭が禅に基づく、というのはそういう歴史的資料があっての言説だと思い込んでいました。イメージだけで伝統が捏造されていく様子がよくわかります。2011/07/24

ふくみみ

2
確かに外国人の「日本人は礼儀正しい」という讃辞に対して、皆がそうじゃないのにとか手放しで喜べない自分だが、そういった外国人の日本人幻想全般に敷衍することなく、ヘリゲル、石庭批判に終始していて残念。人々の言動についての憶測が意図的な決め付けに感じるので、せっかくのデータ群も偏りを持って集めたのではと勘ぐってしまいます。阿波範士はエキセントリックな師かもしれないが、弓すらなくて良いというのは中島敦の名人伝を思わせ、特殊と切り捨てていいものか疑問です。2011/07/21

hosakanorihisa

0
ゼン的日本の脱構築。アメリカ雑誌に映る<日本>の併読をおすすめ2009/11/10

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