出版社内容情報
寛政の改革の締め付けに苦しむ吉原に、また新たな事件が。大忙しの幹次郎だが、ラストにはある驚きの決断について語られる――。
内容説明
廓の用心棒・神守幹次郎は、姉妹の売れっ子見番芸者が、禁忌を犯し客と床入りをしているとの噂を聞く。同時に年の瀬、煤払いの賑やかな吉原で、二人の間抜けな掏摸が捕まる。二つの小さな出来事の陰には、吉原を貶める大胆な企てが蠢いていた。命を懸け大捕物に挑む幹次郎は、苦悩の果てに、新たな使命を心に誓うことになる―。急展開を迎えるシリーズ第五弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
103
このシリーズもそろそろ終わり近くになっているということなのでしょうか?主人公が廓の中の会所の次の頭取になることを承諾したことによってどう展開していくのでしょうか?今回もさまざまな事件で最後は大捕り物で終わりますが、その間に人情的な話もおさめられています。足抜け女郎をふたたび表舞台に出したり、難病で大変な役人の奥方の面倒を見たりと八面六臂ですね。6月に新刊が出るようですが、それで続いていくのかがわかるのでしょう。2019/04/01
雅
36
一つの出来事をきっかけに次々と色んなことが起こる。テンポが良いのでスラスラ読める。ラストの展開からいくともうすぐ終わってしまうのかな⁉️まだまだ楽しみたいシリーズ2019/09/30
はにこ
34
桜季問題は終結。おまけに、初音も!初音は良い意味でサプライズ。スリに芸者が転んだ(客と寝る )事件。大した事件じゃないと思っていたけど、それがとんだ大騒ぎに。お上のせいで吉原は不況。さてこの状況を吉原はどう乗り越えていくのかしら。そして、一大決心をした幹どのにも目が離せない。汀女さん、旦那に他の女を大切にしろって言うのはいかがなものか。。懐が深いを通りこして、私は呆れてしまうんだが。。2021/07/19
蒼
25
あゝ、イヤな予感だけが大きくなる。姉さまなぜそのような事を言われるのでしょうか? 麻さま、武家の子女の誇りはお捨てになられたか? 幹どの、そなた様も所詮は男でしかないのか? 佐伯泰英様、この三人を泥田に咲く蓮の花のままにしておいてくださいませ。ひとりの女性読者の想いです。2019/04/24
冴子
15
大変なことが決まった巻だった。毎回思うんだけど、四郎兵衛と四郎佐衛門が判りにくい。2020/02/16