内容説明
嫡男の長福丸が毒を飼われたことに激怒した八代将軍吉宗は、背後で糸を引いた天英院に対し苛烈な処断に臨む。御広敷用人の水城聡四郎は、吉宗の指示で大奥の刷新を始めるが、その仕打ちに天英院が暴挙に出る。はたして吉宗と竹姫の恋の行方は、そして、聡四郎に課せられた「最後の大仕事」とはいったい―。感動に震える、超人気シリーズ最終巻の第十二弾。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒業。’97年、桃園書房主催第20回小説CLUB新人賞佳作。2010年、『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第16回中山義秀文学賞受賞。2014年版「この時代小説がすごい!」文庫書き下ろし部門作家ランキング第1位となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
98
水城聡四郎シリーズ。大奥の部全12巻完結なり。完結と知り、未読の巻から怒涛の読書となった。11巻目が良かったので、どんなまとめ方をするのかと期待したが・・ちょっと、あんまりじゃないのよ!そりゃあ、竹姫と別れることは歴史が語っているけれど、どっちもこっちもイヤな奴らばかりが残っちゃって。これは新たなシリーズへの前触れだったのですね?上田作家。禁裏も大奥もマジむかつくわぁ。次のシリーズでも紅に叱咤激励されるんだろうな・・がんばれ!水城!玄馬と袖も夫婦になってると良いな。あぁ、疲れた。2017/08/05
とし
81
御広敷用人 大奥記録「覚悟の紅」最終巻。楽しく面白く哀しく終わりましたね、それにしても歯に衣着せぬ、紅さんそれに竹姫の覚悟凄いですね。任を解かれた聡四朗更なる成長を期待。2019/10/01
ジュール リブレ
24
本作では、大奥シリーズ完了、かな。とはいえ、いろんな仕掛かりが残っているので、まだまだ続きそうです。今で言う中学生くらいかな?吉宗の思いびとたる竹姫が素晴らしい。確かに覚悟ができている。さて次はどんなシリーズになって行くのか。2017/07/26
だいゆー
13
吉宗と竹の秘めた恋物語完結編。吉宗に振り回された水城聡四郎もお役御免に…2017/07/11
mam’selle
11
途中には展開が単調で、多少グタグタ感もあった。とは言え、ラストは爽やかな達成感すら。徳川吉宗、竹姫、主人公の水城聡四郎それぞれの立場で、成長が感じられたからでしょう。 この主人公のシリーズ、職場を変えてまだ継続する由、作者さん、相当気に入っている様子です。2018/07/15