内容説明
かつて団塊世代が東京圏にあふれ、郊外に大量の住宅が建てられた。それが今や、人口減少社会へと転じ、ゆくゆくは40%が空き家になるという予測も出ている。そうなれば、東京の随所にもゴーストタウンが現れるだろう。長年ローンを払い続けて手に入れたマイホームも、資産価値のない「クズ物件」となってしまう。日本の都市は、他にもさまざまな問題をはらんでいる。居場所のない中高年、結婚しない若者、単身世帯の増加…。とくに首都圏では、それらが大量に発生する。これから郊外はどうなる?住むべき街とは?不動産を最大限に活用するには?独自の意識調査などをもとに、これからの東京の都市、郊外のあり方を提言する。
目次
第1章 あなたの街がゴーストタウンになる!
第2章 発展する街・衰退する街はどこか?
第3章 団塊ジュニア以降の世代はどこに住むのか?
第4章 団塊世代は親子二世帯同居をするか?
第5章 どういう郊外が生き延びるか?
第6章 郊外をゴールドタウンにする方法
著者等紹介
三浦展[ミウラアツシ]
1958年新潟県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、(株)パルコに入社、情報誌『アクロス』編集長を務める。’90年、三菱総合研究所入社。’99年、カルチャースタディーズ研究所設立。家族、若者、消費、都市問題などを研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
41
単に「人口減少・高齢化により住宅が減り、徐々にゴーストタウン化する東京」というテーマを提示するだけでなく、それをいかにして阻止できるかという点に言及しているのがよかった。2015/11/16
kochanosuke
17
だいぶ期待外れ。第1章から素直に読んじゃうと、読み物としてはまったく面白くないわ、東京圏に住んでいる人へのアンケート結果をまとめたデータ集でしかないから土地勘がない人にはつまらないだろうし。タイトルから想起される都市論とか「論」らしきものが展開され、提言らしきものはやっと最後の方第5章から駆け足で、しかも尻切れトンボの感あり。第4章までのデータ編はなんなんだろ。著者三浦展さんの文章をまだ読んでなかったなと思って"著者買い"のつもりもあったんだけど、最初に手に取る本ではなかった。このタイトルもないと思う。2012/11/03
ふろんた
12
人口減、高齢化によって空き家が郊外から増えていくというのは概ねその通りだと思う。とはいえ、ネットや物流、その他インフラは発達しているので、限界集落のようにはならないんじゃないかなとも思う。甘いかな?2019/05/20
壱萬弐仟縁
12
31ページのアラフォーになってもパラサイト。そのとおり。何も変わらない。OD12年経過するが。豊富なデータで東京各地の消費動向が世代、性別などで説明される。田舎の人間からすれば、乗車率200%の通勤ラッシュにあってそのときに、いくらカネもらってもやだやだ、こんなとこ通勤地獄なんて、と5年前に思った。「愛着と交流は別」(132ページ~)。この心理は意外と重要で、そのとおりと思える。最先端・限界集落とは、ネット、太陽光、農業研修、カフェ、ホテルの揃った田舎なのだという(178ページ)。群れる都会人よ、来たれ。2013/02/20
ゆきこ
9
かなりの目的意識を持って読まないと、当たり前だが読めない。今、多摩ニュータウンに住んでいるが、当てはまる部分が多くうなずける。だが、どうすれば?というところでは、他人事になってしまっている。反省はしても、終の棲家はケアホームだし?(´・ω・`)2013/07/02