人生の歩みを追跡する―東大社研パネル調査でみる現代日本社会

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人生の歩みを追跡する―東大社研パネル調査でみる現代日本社会

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  • サイズ A5判/ページ数 292p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326603268
  • NDC分類 361.91
  • Cコード C3036

出版社内容情報

若年者・壮年者を10年以上追跡した「働き方とライフスタイルの変化に関する全国調査」から格差・不平等の問題を明らかにする。

ひとびとはこの10年の間にどのような経験を積み、その経験にはひとびとの間にどのような違いがあるのか。さらに、このような経験の違いは、どのような要因によって生じ、またどのような帰結を生み出すのか。これらの問題を「就業・キャリア・貧困」「生活」「家族」「社会・政治に対する意識・態度」の4つのトピックから総合的に検討する。

内容説明

若年者・壮年者を10年以上追跡した全国調査から格差・不平等の問題を明らかにする。この10年の間にひとびとはどのような経験を積み、そこにはどのような個人差が見られるのか。さらに経験の個人差は、いかなる要因によって生じており、いかなる帰結を生み出すのか。

目次

パネル調査によるひとびとの「人生の歩み」の追跡
第1部 就業・キャリア・貧困(誰が所得上昇を果たしているのか?―21世紀日本社会の「右肩上がりの人生」;若年・壮年期の貧困―世帯形成と世帯の収入源からみた動態分析;ライフコースにおける男女間収入格差の生成―不平等と回想に着目して)
第2部 生活・健康(健康格差はいかに生成されるのか?―ライフコースの流れに着目して;誰が持家に移行するのか―階層と家族に注目して;社会的孤立を生み出す2段階の格差―友人関係の獲得と喪失の過程に着目して)
第3部 家族(どのような「婚活」が結婚へと導くのか;職場のワーク・ライフ・バランス環境とパートナー関係;高学歴志向の差異と変化―ライフイベントに注目して)
第4部 社会・政治に対する意識・態度(希望と満足は政治を動かしたか?―社会・政治意識と政治状況の相互作用の解明;福祉国家に対する支持の変容―雇用・家族リスクの拡大は何をもたらすか)
人生の歩みの追跡からみる現代日本社会

著者等紹介

石田浩[イシダヒロシ]
1954年生まれ。ハーバード大学大学院博士課程修了。Ph.D.(社会学)。現在、東京大学社会科学研究所教授

有田伸[アリタシン]
1969年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。現在、東京大学社会科学研究所教授

藤原翔[フジハラショウ]
1981年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。博士(人間科学)。現在、東京大学社会科学研究所准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Miyoshi Hirotaka

16
人の意識や行動は時間の経過とともに変わる。社会的なコンセンサスで望ましい方向へと変化させられる可能性もあるし、逆に邪悪な意図で思いがけない方向に導かれることもある。親からの独立、結婚、出産などのライフイベントによっても変わる。というのは、これらは、格差の生成や変化の重要なきっかけとなってきたからである。特に、不利な状況にある人にとって、さらに不利益が大きい場合、ライフステージの移行自体を忌避する傾向が生まれる。一方で、ライフステージや社会の変化に対応する際に参照するモデルや枠組みは、あまり変わっていない。2021/03/28

Rico

1
ほとんどのデータそらそうだろう、というのをデータで確認するという感じだったのだけれど、個人的には、10章、11勝の社会政治に対する意識や態度が何に影響されているのかと、全体を総括した人生の歩みの追跡からみる現代日本社会の考察が面白かった。社会は変わる、けれど、思ったよりもスピード遅いかも、そこには人々の固定観念も大きいな~2020/08/22

Mi

1
日本社会は色々変わってきてはいるものの、相変わらず女性は結婚出産で仕事をやめちゃうし、男が長時間労働するほうが本人の結婚満足度は高いし、ワークライフバランスが改善されても仕事満足度が上がるだけで結婚満足度は変化してないようだし、持ち家志向も教育ママの存在も変わってない。晩婚化・非婚化が進行する中では高齢者偏重の社会福祉制度への支持も減らない傾向みたいだし、雇用の不安定化からは国家による生活保障を求める姿勢よりも雇用の安定化を求める姿勢が出てくる。 社会に染み付いた人々の考え方はなかなか変わらないものらしい2020/07/28

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