出版社内容情報
はしがき
序 章 文化的グローバリゼーションと文化政策
1 グローバリゼーションと文化政策
2 国民文化/サブカルチャーと文化政策
3 2つの新しい文化の出現と文化政策:対立と相互浸透
4 グローバル化する文化政策:その課題と可能性
5 本書の構成と要約
第Ⅰ部 文化政策の動向
第1章 文化帝国主義論 ──グローバル文化の理解における文化帝国主義論の意義──
1 はじめに
2 文化帝国主義:送り手と受け手
3 文化帝国主義の経済的基盤
4 メディア消費者とメディア・コンテンツに対する文化帝国主義の影響
5 グローバル文化と文化帝国主義への抵抗
6 結 論
第2章 都市における持続可能性と文化政策との関連性
1 はじめに
2 西ヨーロッパにおける都市文化政策の歴史的変遷
3 現在の都市文化政策の持続可能な開発への寄与についての評価
4 持続可能な都市開発と文化政策が連携した戦略に向けて
5 結 論
第Ⅱ部 グローバル化する文化政策
第3章 グローバル時代における文化政策
──問題と論争──
1 国家的文化政策における中心的問題
2 文化政策における国際的問題
3 結 論
第4章 グローバル文化産業と文化政策
──ハリウッドとヨーロッパ──
1 はじめに
2 グローバルなエンターテインメント・コングロマリットが登場するまで
3 コングロマリットと水平的統合
4 映画産業の市場攻略戦略
5 ヨーロッパにおける映画への公的支援
6 結 論
第5章 グローバル化するアメリカの芸術NPO
──グッゲンハイム美術館の国際戦略が意味するもの──
1 多都市・多館主義:美術館の海外展開によるグローバル化
2 ヨーロッパの“巨艦”美術館との提携によるグッゲンハイムのプランディング
3 グッゲンハイム財団の経営危機:アメリカ型企業経営を範にしたNPOの経営戦略
4 NPOに企業経営の論理を取り入れたクレンズ
第6章 グローバリゼーション時代の文化政策の課題
──ドイツ・新しい公共空間の提起──
1 はじめに
2 伝統的文化政策から「新しい」文化政策へ
3 グローバリゼーション時代における文化政策の課題
4 「記憶」というテーマと文化の公共性
5 おわりに:新しい公共空間の提起
第7章 北欧の文化政策と創造的都市の試み
──フィンランドの事例を中心として──
1 はじめに:創造的都市の新たな課題
2 北欧の文化政策の展開:創造的都市の基盤としての福祉国家
3 フィンランドにおける創造的都市の試み
4 おわりに
第8章 国家の芸術,芸術の国家
──シンガポールの文化政策に関する省察──
第9章 現代アートとグローバリゼーション
──アーティスト・イン・レジデンスをめぐって──
1 アーティスト・イン・レジデンスとは
2 AIRの始まりと世界各地での展開
3 日本のAIRの現状と課題
4 なぜ,アーティスト・イン・レジデンスか
参考文献・サイト
執筆者紹介
内容説明
グローバリゼーションが進展する中で新たな文化政策の射程を見極め、文化政策の役割と、芸術文化の創造性による新たな社会システム再構築の可能性を見通す。
目次
文化的グローバリゼーションと文化政策
第1部 文化政策の動向(文化帝国主義論―グローバル文化の理解における文化帝国主義論の意義;都市における持続可能性と文化政策との関連性)
第2部 グローバル化する文化政策(グローバル時代における文化政策―問題と論争;グローバル文化産業と文化政策―ハリウッドとヨーロッパ;グローバル化するアメリカの芸術NPO―グッゲンハイム美術館の国際戦略が意味するもの;グローバリゼーション時代の文化政策の課題―ドイツ・新しい公共空間の提起;北欧の文化政策と創造的都市の試み―フィンランドの事例を中心として;国家の芸術、芸術の国家―シンガポールの文化政策に関する省察;現代アートとグローバリゼーション―アーティスト・イン・レジデンスをめぐって)
著者等紹介
佐々木雅幸[ササキマサユキ]
1949年愛知県生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、大阪市立大学都市研究プラザ所長・大学院創造都市研究科教授、文化経済学会「日本」会長。博士(経済学)。専攻は経済学
川崎賢一[カワサキケンイチ]
1953年東京都生まれ。東京大学大学院博士課程中退。現在、駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部教授。専攻は文化社会学
河島伸子[カワシマノブコ]
ウォーリック大学PhD(文化政策学)。現在、同志社大学経済学部教授。専攻は文化政策学、コンテンツ産業論、文化産業と著作権法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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